アングル:米中会談に気をもむ台湾、MAGA通じて支援継続働きかけ
台湾政府は、トランプ米大統領が30日に予定している中国の習近平国家主席との会談で、貿易問題に合意するため台湾の利益を「売り渡す」事態を懸念している。写真は台湾の頼清徳総統。10月10日、台北で撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
Yimou Lee Ben Blanchard Trevor Hunnicutt Michael Martina
[台北/ワシントン 24日 ロイター] - 台湾政府は、トランプ米大統領が30日に予定している中国の習近平国家主席との会談で、貿易問題に合意するため台湾の利益を「売り渡す」事態を懸念している。ただトランプ氏に直接メッセージを送りたくても、今の外交環境では電話に出てもらえない厳しい状況にある。
実際中国との合意に期待するトランプ氏の台湾政策はふらつき気味になってきた。トランプ氏は、自身の大統領在任中、中国は台湾に侵攻しないと習氏から伝えられたと話す一方、台湾向けの新たな武器売却はまだ承認していない。
4人の台湾政府高官は、米中会談を巡る不安がくすぶり、台湾内で米国が本当に安全保障支援を提供してくれるのかという「米国懐疑論」が台頭する事態につながっていると指摘した。
こうした中で台湾側は、熱烈なトランプ氏の支持層「MAGA」派を通じて、自らを守る決意とともに米国による支援継続の要望を伝えようとしている。
高官の1人はトランプ氏が習氏との会談で台湾の利益を犠牲にする可能性に触れて「台湾では誰もが心配しており、それが起きないように万全を期すのが政府の仕事だ」と語った。
頼清徳総統や側近らは、米国との正式な外交関係を持たないデメリットを補うため、ラジオやテレビのトークショー司会者として知られるバック・セクストン氏ら米国の保守系メディア関係者に接触し、情報発信ルートとして活用している。
2人目の台湾政府高官は「われわれはトランプ氏に電話できないので、彼に話を聞いてもらうために別の方法を探し当てるしかなかった」と述べた。
あるトランプ政権当局者はロイターに、複数の政権メンバーが台湾政府に「ニューメディア」と連絡し、リベラル層のエリートではなく本物の米国市民と交流できるよう促したと明かす。
この当局者は、米国と台湾は安全保障、先端技術、工業といった分野で深い関係を有し、米政府も台湾と多くのレベルで「緊密かつ持続的な接触」があると付け加えた。
<相次ぐ情報発信>
頼総統は今月、全米数百のラジオ局で放送されるトークショーの共同司会者を務め、ヘグセス米国防長官を「友人」と呼ぶセクストン氏のインタビューに応じ、台湾への武力行使放棄についてトランプ氏が中国を説得できれば、ノーベル平和賞を受賞するはずだと発言。セクストン氏は台北滞在中、Xに「ここの人々は米国が大好きだ。米国市民に台湾を訪れることを強く勧める」と記した。またセクストン氏が投稿した頼氏のインタビューは視聴回数が15万回を超えた。
3人目の台湾政府高官はロイターに、このインタビューは台湾にとって「非常にプラス」だと評価した。
6月には、流ちょうな英語を操り、駐米代表(大使に相当)を務めた蕭美琴副総統が、元米海軍特殊部隊隊長の人気ネット配信番組「ショーン・ライアン・ショー」のインタビューに答え、5月には台湾総統府の報道官が保守系米紙ワシントン・タイムズに論説記事を寄稿した。
台湾総統府はロイターに、米国との対話は「円滑」で、台湾は米国の一貫した支援を求め続けるとコメントした。「米国を含む国際的な友人や同盟国の間で、超党派の親台湾ネットワークを幅広く築くことは、政権チームにとって常に重要な課題だ」という。
米国務省の報道官は、トランプ政権は台湾に対する持続的なコミットメントを過去40年と同じように継続する方針を極めて明確に打ち出してきたと述べた。
<自前の防衛力強化もアピール>
台湾にとって、米国の安全保障サークルにおける何人かの重要人物がこれまでに失われた。その1人がボルトン元安全保障担当大統領補佐官で、ボルトン氏は機密防衛情報の不正送信および不法保持の疑いで今月起訴された。ただ、強力な台湾の支援者としては、ルビオ国務長官が残っている。
一方台湾は、トランプ政権の反発を招かないように、自前の防衛力を強化する方針も熱心にアピールしてきた。
頼氏は今月、台湾のシンクタンクが開催した安全保障フォーラムに参加した米保守系政治活動家で全米保守連合(ACU)を率いるマット・シュラップ氏ら外国招待者に「強さを通じた平和の確保と協力を通じた安全保障強化がわれわれの目標だ」と語った。
シュラップ氏はこのフォーラムで、米国と台湾の安全保障上の連携を弱めてはならないと訴え、トランプ氏もその点を理解しているとの見解を示した。
米国務省の報道官は、米国は台湾自身の諸改革を通じた防衛力と抑止力拡充に向けた努力や、防衛費増額のコミットメントを後押ししていると述べた。
トランプ政権はそのほかの面でも台湾に好意的な対応をしている。9月には台湾外交部の林佳龍部長が国連総会会期中にニューヨークを訪れるのを容認し、中国が第二次世界大戦中の文書を不適切に利用し、台湾が中国に帰属したと主張している点を非難した。
台湾政府高官は「米国は台湾を見捨てることはできない。米国の偉大さは台湾の戦略的重要性に起因し、本源的に台湾とつながっている」と強調した。
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