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中国、鉄鋼生産抑制へ対策強化 電炉や水素還元技術を奨励

2025年10月25日(土)01時33分

中国工業情報化省は24日、鉄鋼生産能力の抑制に向けた強化案を発表した。写真は宝山鋼鉄(宝鋼)の生産ライン。上海で2022年9月撮影(2025年 ロイター/Aly Song)

[北京 24日 ロイター] - 中国工業情報化省は24日、鉄鋼生産能力の抑制に向けた強化案を発表した。新たに鉄鋼生産能力を追加する際、それを上回る既存生産能力の削減を義務付けることなどが柱。温室効果ガスの排出削減につながる電炉の導入促進や水素還元製鉄の技術開発を奨励することも打ち出した。

中国は2024年8月、鉄鋼業界の過剰生産能力を抑制する従来のプログラムについて、見直しのため一時停止すると発表した。このプログラムでは、鉄鋼生産能力を追加する際に、既存の生産能力を少なくとも同量減らすことを義務付けていた。

工業情報化省の声明によると、鉄鋼の総生産量に明確な目標が設定されている省・市では、他地域からの生産能力移転を受け入れることができないとされた。また、新規生産能力1トンに対して、少なくとも1.5トンの既存生産能力を削減することを義務付ける。

北京、天津、河北およびその周辺、長江デルタ地域といった重点地域では、新規の鉄鋼生産能力を追加することや、非重点地域から重点地域への生産能力の移転、重点地域間の生産能力の移転について、いずれも禁止する。

このほか、鉄スクラップの利用を促進して電炉を計画的に展開することや、水素還元の製鉄技術を開発することを奨励するとした。

ロイター
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