スイス、米関税回避へ「魅力的な提案」準備 協議継続の意向

スイス政府は4日、米国との貿易交渉において「より魅力的な提案」を行う用意があると発表した。写真はジュネーブで開催された見本市で時計を見る来場者。4月9日撮影(2025年 ロイター/Pierre Albouy)
[チューリヒ 4日 ロイター] - スイス政府は4日、米国との貿易交渉において「より魅力的な提案」を行う用意があると発表した。トランプ米大統領がスイスからの輸入品に39%の関税を課すと表明したことを受け、スイス当局は関税回避に向けた緊急会合を開催していた。
スイスの統治機関である連邦参事会(内閣)は、トランプ米大統領が関税発動の期限として設定した8月7日以降も、必要であれば米国との協議を継続する意向を示した。「スイスは、米国の懸念を考慮し、現在の関税状況を緩和すべく、魅力的な提案を提示する準備を整え、新たな段階に入っている」とした。
ただ、どのような提案をするかについては詳細を明らかにしなかった。また、現在いかなる対抗措置も検討していないとした。
トランプ米大統領の関税表明を受け、4日の株式市場でリシュモンやスウォッチなど、スイスの高級時計メーカーの株価が不安定な値動きとなった。
スウォッチ・グループは2.3%下げた。リシュモンは1.3%安だった。