台湾、ウクライナで実戦投入のドローン技術導入へ 中国抑止狙い

6月17日、台湾は無人機(ドローン)用のソフトウエアを手がけるオーテリオンとパートナーシップ契約を締結した。写真は宜蘭市のドローンのイベントで展示された模型。17日撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
[蘇澳(台湾) 17日 ロイター] - 台湾は17日、無人機(ドローン)用のソフトウエアを手がけるオーテリオンとパートナーシップ契約を締結した。ウクライナで実戦検証済みのドローンソフトを導入し、中国による軍事的脅威に対する防衛力強化を目指す。
オーテリオンによると、同社のソフトはウクライナのドローンで対ロシア戦闘任務に用いられている。今回の契約により、最終的には台湾の数百万機のドローンに採用される可能性があるという。
オーテリオンは台湾国防省の研究開発部門である国家中山科学研究院(NCSIST)と、無人機システムと無人機群ソフトに関する戦略的パートナーシップに合意したと発表した。
オーテリオンのロレンツ・マイヤー最高経営責任者(CEO)はロイターに、「われわれが提供する技術は実戦で証明されている。ウクライナで侵略を抑止し、戦車や海軍兵器など非常に高価な装備を破壊した」と指摘。「大規模な自律型ドローン群を構築することで、台湾は中国を抑止できる」と語った。
マイヤー氏は台湾北東部の蘇澳で開催された国防省主催の海上ドローン展示会で、「このパートナーシップは超長期的なものだ」とし、契約は複数年にわたり、数百万機のドローンを対象とする数億ドル規模になるとの見通しを示した。