ブラジル、利下げへの転換は来年に持ち越しか イタウ銀見通し

5月29日、ブラジルの銀行最大手イタウ・ウニバンコは、ブラジル中央銀行の利下げ転換時期が来年となり、しかも後ろ倒しになる可能性が高いとの見通しを明らかにした。中銀、ブラジリアで2023年撮影(2025年 ロイター/Adriano Machado)
[28日 ロイター] - ブラジルの銀行最大手イタウ・ウニバンコは29日、ブラジル中央銀行の利下げ転換時期が来年となり、しかも後ろ倒しになる可能性が高いとの見通しを明らかにした。
南東部サンパウロで同行が開いたイベントでチーフエコノミストのマリオ・メスキータ氏が述べた。
メスキータ氏は、中銀はインフレ目標である前年比3%上昇を達成するため、期待インフレ率を着実に目標水準に落ち着かせようと政策金利水準を長く高止まりさせる可能性が高いとの見方を示した。
メスキータ氏は「われわれは、中銀は今月の会合で利上げサイクルに終止符を打ったとみているものの、年内は利下げ余地がない。利下げ転換は来年の第2・四半期まで持ち越される可能性が高く、第1・四半期への前倒しは見込みづらい」と述べた。
中銀は今月の金融政策委員会(COPOM)で、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げて約20年ぶり高水準の14.75%とした。インフレ率を目標に近づけるため「長期間にわたる大幅な金融引き締め政策」が必要としたが、今後の政策措置についてはガイダンスを示さなかった。