トランプ政権の「敵性外国人法」適用は違法 連邦地裁が判断

　米テキサス州の連邦地裁は１日、トランプ政権が「敵性外国人法」を適用してベネズエラからの移民を国外追放するのは違法だとの判断を示した。写真は米国からベネズエラに送還されたベネズエラ人移民、３月撮影（２０２５年　ロイター/Leonardo Fernandez Viloria）

Luc Cohen　Ted Hesson

[ニューヨーク １日 ロイター] - 米テキサス州の連邦地裁は１日、トランプ政権が「敵性外国人法」を適用してベネズエラからの移民を国外追放するのは違法だとの判断を示した。

トランプ政権は３月、裁判所の差し止め命令にもかかわらず、ベネズエラのギャング組織「トレン・デ・アラグア」のメンバーとされる数百人をエルサルバドルに強制送還した。

連邦地裁は今回、テキサス州南部地区で拘束されたベネズエラ人の送還を恒久的に禁止。また、トレン・デ・アラグアによる米国内での行為は「侵略」や「敵対的侵入」には当たらず、敵性外国人法の適用要件を満たさないとの判断を示した。

敵性外国人法は、第２次世界大戦で日系人などを拘束するために使われたことで知られる。

ホワイトハウスの報道官は、大統領選で勝利したトランプ氏には「テロリストの不法移民」を追放する権限があると主張。政権側は全米で最も保守的とされる第５巡回区の連邦高裁に上訴することが可能だ。

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