ニュース速報
ワールド

中国軍事演習、153機の活動確認と台湾 過去最多

2024年10月15日(火)17時05分

台湾国防部(国防省)は15日、前日に台湾周辺で中国人民解放軍が実施した演習に関し、1日としては過去最多の153機の中国軍機の活動を確認したと発表した。写真は中国と台湾の旗の前にある飛行機で2022年8月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

Ben Blanchard

[台北 15日 ロイター] - 台湾国防部(国防省)は15日、前日に台湾周辺で中国人民解放軍が実施した演習に関し、1日としては過去最多の153機の中国軍機の活動を確認したと発表した。

国防部が示した地図によると、153機のうち28機が台湾海峡の中間線を越えた。主要な空軍基地がある台湾南東部沿岸や、台湾が実効支配する南シナ海のプラタス諸島でも中国軍機を確認した。

中国海軍の艦船14隻と「公船」12隻も確認したとしている。

卓栄泰行政院長(首相)は、中国の軍事演習は台湾にとって懸念事項であるだけでなく、地域を不安定にする恐れがあると指摘。「事前の警告なく行われる演習は、地域全体の平和と安定を大きく乱すことになる」とし、「中国の演習は台湾周辺に影響を与えるだけでなく、国際航行権や空・海の空間全体に深刻な影響を与え、他国も注目している」と記者団に語った。

沿岸警備を所管する台湾海洋委員会の管碧玲主任委員は自身のフェイスブックで「中国は軍事演習で台湾と国際社会に圧力をかけることを企図したが、中国の拡張主義的な行動に対する国際的な連帯を強めることになった」と指摘し「両岸(台中)関係はもはや両岸の問題ではなくインド太平洋における国際関係の中心にある」と述べた。

法務部(法務省)の調査当局は、インターネット上で偽情報を複数発見したと明らかにした。台湾軍が迅速に対応せず、液化天然ガス(LNG)運搬船が引き返さざるを得なかったといった虚偽の情報が流されていたという。

調査当局は、ソーシャルメディア・ページのハッキングなどをした「海外のハッカー部隊」による「認知操作」と指摘したが、中国を名指しはしなかった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

WHO、砂糖入り飲料・アルコール・たばこの50%値

ワールド

韓国大統領、大胆な財政出動の重要性を強調

ビジネス

暗号資産企業リップル、米国の銀行免許を申請

ビジネス

STOXX欧州600指数の年末予想引き上げ=バーク
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    ワニに襲われた直後の「現場映像」に緊張走る...捜索隊が発見した「衝撃の痕跡」
  • 3
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 4
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 5
    米軍が「米本土への前例なき脅威」と呼ぶ中国「ロケ…
  • 6
    熱中症対策の決定打が、どうして日本では普及しない…
  • 7
    吉野家がぶちあげた「ラーメンで世界一」は茨の道だ…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    「22歳のド素人」がテロ対策トップに...アメリカが「…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 5
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 6
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 9
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 10
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中