韓国中銀、7会合連続で金利据え置き インフレ見通し上方修正

11月30日、韓国銀行(中央銀行)は30日、政策金利を3.50%に据え置いた。世界的な不確実性の高まりと借り入れコスト高への警戒感が物価上振れ懸念を上回ったことが背景で、据え置きは7会合連続。写真は韓国銀行。ソウルで2017年11月撮影(2023年 ロイター/Kim Hong-Ji)
Cynthia Kim Jihoon Lee
[ソウル 30日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)は30日、政策金利を3.50%に据え置いた。世界的な不確実性の高まりと借り入れコスト高への警戒感が物価上振れ懸念を上回ったことが背景で、据え置きは7会合連続。
ロイターがエコノミスト36人を対象に実施した調査では全員が据え置きを予想していた。
中銀はインフレ予想を2.4%から2.6%に引き上げた。経済成長率予想は2.2%から2.1%に引き下げた。
エコノミストの大半は金利はピーク水準に達したと考えており、インフレ鈍化により来年第3・四半期から金融緩和が始まると予想している。
第3・四半期の経済成長率は輸出の改善で予想を上回り、12月の景況感は1年超ぶり水準に改善した。
ただ、10月のインフレ率は食品価格の値上がりで前年比3.8%上昇し、中銀目標の2%を大幅に上回った。
モルガン・スタンレーのエコノミスト、キャスリーン・オー氏は今回の金融政策決定会合について「来年からハト派的据え置きに移行する前の最後のタカ派的据え置き決定だ」との見方を示した。
李昌ヨン総裁の会見は0210GMT(日本時間午前11時10分)に予定されている。