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バングラ中銀の資金盗難、中国人2人が主犯か 比上院で公聴会

2016年03月30日(水)10時48分

 3月29日、バングラデシュ中央銀行のコンピューターにハッカーが侵入し、8100万ドルが盗まれフィリピンに送金された事件で、北京とマカオの男性2人が主犯として関与していた疑いがあることが同日、フィリピン上院の公聴会で明らかになった。写真はベルリンで2013年5月撮影(2016年 ロイター/Pawel Kopczynski)

[マニラ 29日 ロイター] - バングラデシュ中央銀行のコンピューターにハッカーが侵入し、8100万ドルが盗まれフィリピンに送金された事件で、北京とマカオの男性2人が主犯として関与していた疑いがあることが29日、フィリピン上院の公聴会で明らかになった。

当局の告訴状によると、盗まれた資金のうち10億ペソ(2100万ドル)は、中国系カジノ決済会社、イースタン・ハワイがフィリピンの銀行に開設した口座に振り込まれた。

同社を経営するキム・ウォン氏は公聴会で、8100万ドルを「持ち込んだ」北京とマカオ在住の2人の中国人に言及。その上で「8100万ドルに関する銀行書類の偽造には関与していない。その資金源も分からない」と強調した。

また、10億ペソのうち4億5000万ペソは、1人の中国人のカジノ決済を手伝った後に生じた債権で、残りは顧客のチップを購入するのに使ったと説明した。

同氏によると、このほか外国為替ブローカーのフィルレム経由で盗難資金の一部である500万ドルを受け取った。現在、463万ドルが残っており、これを当局に返却するという。

一方、公聴会に出席したブルームベリー・リゾーツ傘下のカジノ会社、ソレアの関係者は、盗まれた資金のうち2900万ドルは同社が受け取り、マカオの男性の口座に入金されたと説明した。

公聴会では、ニューヨーク連銀に開設されたバングラデシュ中銀の決済口座から盗難資金が振り込まれた地場銀行、リザル・コマーシャル・バンキング(RCBC)の代表による説明にも関心が集まった。

告訴状によると、8100万ドルは2月4日、RCBCのマニラの支店にある4つの口座に入金された。いずれも2015年5月に500ドルの預金で開設され、盗難資金が振り込まれるまで動きはなかったという。

その後、2月9日に5回にわたって引き出され、6万8305ドルが残された。

RCBCのタン社長は公聴会で、資金が引き出されるまで疑わしい取引に気付かなかったことを批判された。

これに対しタン氏は、4億ドルを超える取引ですら、本店幹部に警告することなく支店で進めることができると説明。より多額なら「警鐘を鳴らす」可能性があるが、こうした取引が報告されるのは、その日の営業が終わってからだと付け加えた。

RCBCの弁護士は、たとえ不正書類によって開設されたことが証明されたとしても、守秘義務のため4つの口座に関する情報を開示することはできないと説明した。

ロイター
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