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中南米・カリブ海諸国、市場競争活発化で1人当たり域内総生産11%増も=IDB

2025年12月12日(金)09時37分

ブエノスアイレスで2023年11月撮影。REUTERS/Agustin Marcarian

Rodrigo Campos

[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米州開発銀行(IDB)は11日発表した報告書で、中南米・カリブ海地域諸国が市場競争を先進国並みに活発化させれば1人当たりの域内総生産を11%向上させ、不平等を6%低減できる可能性があるとの試算を示した。

報告書は中南米市場が平均的に「先進国経済の約4倍も集中している」とし、その影響が価格や労働者の賃金、企業成長に直接波及していると指摘。市場競争を活発化させれば生産性向上、正規雇用拡大、財政基盤強化につながって「不平等も縮小する」とし、今後10年間で生活水準を向上させるには構造転換が不可欠だと訴えた。

IDBのゴールドファイン総裁は「競争が機能すれば、民間部門は最も得意とする分野の雇用創出、イノベーション(技術革新)の促進、労働者と消費者に対する成果の改善をもたらすことができる」とコメントした。

報告書を編集したIDB調査部門のリードエコノミスト、マティアス・ブッソ氏は、中南米・カリブ海地域は過去30年間にインフレ抑制、金融システムの安定化、教育と社会保障網の拡充などで多くの進展を遂げてきたものの、「成長率は低いままだ」と問題視。その上で「企業が競争圧力に直面すると、価格を引き下げ、生産量を増やし、労働者の賃金を引き上げ、技術革新がより活発化する」として競争の重要性を力説した。

報告書は、中南米・カリブ海地域では生産コストがほぼ同等ながらも消費者が先進国より約15%高い価格を支払い、手取り賃金は比較的に低いと指摘する。

一方で、市場のゆがみを是正することが容易ではないとも言及。「競争は偶然に起こるものではない」とし、政府は「より優れたインフラ、より賢明な規制、より強固な制度を通じて、より競争力のある市場を創出できる」と提言した。

また、IDBは多くの規則が参入障壁となり、起業を阻み、企業が法令順守の厳格化を避けるために小規模なままでいることを助長していると指摘。ブッソ氏はこのような動きが「中堅企業不足」を生み出す要因になっていると説明。他の経済圏では中堅企業が既存企業に価格引き下げや技術革新を迫る存在となっているものの、中南米・カリブ海地域ではそれが欠如していると言及した。

ブッソ氏は地域にある関連機関が先進国に比べて予算・人員が大幅に少なく、独立性も限定的なのも課題だとして、「事後ではなく、規制策定段階での」介入が不可欠との見解を示した。

ロイター
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