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NY外為市場=円安/ドル高進む、高市新政権の財政政策にらみ

2025年10月22日(水)05時46分

終盤のニューヨーク外為市場では、円が1週間ぶりの安値に下落した。5月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 21日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、円が1週間ぶりの安値に下落した。強硬保守派の高市早苗氏が日本の首相に選出されたことを受けた。トレーダーらは、高市政権が財政出動を拡大し、金利見通しが不透明になる可能性があると見ている。

円は1ドル=151.895円と、0.76%下落。一時10月14日以来の安値を付け、下落幅は2週間ぶりの大幅なものとなった。

21日午後、自民党の高市早苗総裁が衆参両院の指名選挙で第104代首相に選出された。

コメルツ銀行の為替・商品アナリスト、フォルクマル・バウアー氏は「国民の支持率を向上させるために、インフレと民間家計の購買力が新政権にとって引き続き重要な課題となるとみている。新政権が円安を支持する可能性は低い」と指摘する。

それでも、高市首相が財政刺激策と金融緩和政策を支持していることで投資家の神経質な姿勢が続き、日銀の利上げの道筋は複雑化しているとされる。「政治的な観点から言えば、財政緩和が軌道に乗るまで金融引き締めを遅らせることが検討されるかもしれない。日銀は板挟みになっている」(HSBCのアジア担当チーフエコノミスト、フレッド・ニューマン氏)という。

ドル指数は円安を受けて6日ぶりの高値を付けた。終盤では0.312%高の98.921だった。

ユーロ は0.3%安の1.161ドルとなった。フランスの政治的不確実性は緩和したものの、ドル高の影響を受けた。

ポンド もドルに対して下落した。

ドル/円 NY午後3時 151.89/151.94

始値 151.92

高値 152.17

安値 151.47

ユーロ/ドル NY午後3時 1.1605/1.1606

始値 1.1617

高値 1.1626

安値 1.1598

ロイター
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