ニュース速報
ビジネス

午後3時のドルは144円半ば、日銀会合は想定内で売買交錯

2025年06月17日(火)15時36分

 6月17日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から横ばいの144円後半で取引されている。写真は1ドル紙幣。2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)

Shinji Kitamura

[東京 17日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から横ばいの144円後半で取引されている。日銀はきょうの金融政策決定会合で国債の買い入れ減額幅を縮小することを決めたが、事前の市場予想通りで、円相場に大きな反応はなかった。

ドルは午前に小幅上昇して145円台へ乗せる場面もあったが、決定会合の結果発表後はしばらく144円後半で売買が交錯した。国債買い入れ計画で、2026年4月以降は減額幅を2000億円に半減させることも大方の予想通りだった。

決定会合後、ドルが144円半ばまで下落する場面もあった。「買い入れ縮小を手掛かりに事前に円が売られていた分、正式発表で買い戻しが入ったようだ」(りそなホールディングスのシニアストラテジスト、井口慶一氏)といい、大きな動きには至らなかった。

シティグループ証券チーフFXストラテジストの高島修氏は、きょうの記者会見で日銀の植田和男総裁が近い将来の利上げを示唆することはないとしながら、円安是正を求められる可能性がある日米通貨交渉や、コメ価格の高止まりなどを考慮すると「当面、日銀関係者の発信内容は、ややタカ派的なトーンとなるのではないか」と話していた。

売買が交錯した要因として、中東情勢に関する不透明感を挙げる声もあった。

米ホワイトハウスは16日、トランプ大統領が中東情勢を理由に、カナダで開催中の主要7カ国首脳会議(G7サミット)を切り上げて帰国すると発表した。FOXニュースによると、トランプ氏は国家安全保障会議(NSC)に対し、危機管理支援を担うシチュエーションルームで態勢を整えるよう指示したという。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 144.64/144.69 1.1557/1.1559 167.20/167.21

午前9時現在 144.68/144.69 1.1553/1.1554 167.16/167.17

NY午後5時 144.72/144.75 1.1561/1.1563 167.31/167.44

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:日銀、経済下押しの程度を注視 年内利上げ

ワールド

トランプ氏、ミネソタ銃撃事件で知事への電話拒否 「

ワールド

トランプ氏、イランの核兵器完全放棄望む 特使派遣の

ビジネス

金価格、年内に3000ドル割れも 需要低迷と成長見
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 3
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 4
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 7
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 8
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 9
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 10
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 3
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 4
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 7
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 8
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 9
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 10
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 8
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中