午後3時のドルは144円半ば、日銀会合は想定内で売買交錯

6月17日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から横ばいの144円後半で取引されている。写真は1ドル紙幣。2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Shinji Kitamura
[東京 17日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から横ばいの144円後半で取引されている。日銀はきょうの金融政策決定会合で国債の買い入れ減額幅を縮小することを決めたが、事前の市場予想通りで、円相場に大きな反応はなかった。
ドルは午前に小幅上昇して145円台へ乗せる場面もあったが、決定会合の結果発表後はしばらく144円後半で売買が交錯した。国債買い入れ計画で、2026年4月以降は減額幅を2000億円に半減させることも大方の予想通りだった。
決定会合後、ドルが144円半ばまで下落する場面もあった。「買い入れ縮小を手掛かりに事前に円が売られていた分、正式発表で買い戻しが入ったようだ」(りそなホールディングスのシニアストラテジスト、井口慶一氏)といい、大きな動きには至らなかった。
シティグループ証券チーフFXストラテジストの高島修氏は、きょうの記者会見で日銀の植田和男総裁が近い将来の利上げを示唆することはないとしながら、円安是正を求められる可能性がある日米通貨交渉や、コメ価格の高止まりなどを考慮すると「当面、日銀関係者の発信内容は、ややタカ派的なトーンとなるのではないか」と話していた。
売買が交錯した要因として、中東情勢に関する不透明感を挙げる声もあった。
米ホワイトハウスは16日、トランプ大統領が中東情勢を理由に、カナダで開催中の主要7カ国首脳会議(G7サミット)を切り上げて帰国すると発表した。FOXニュースによると、トランプ氏は国家安全保障会議(NSC)に対し、危機管理支援を担うシチュエーションルームで態勢を整えるよう指示したという。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 144.64/144.69 1.1557/1.1559 167.20/167.21
午前9時現在 144.68/144.69 1.1553/1.1554 167.16/167.17
NY午後5時 144.72/144.75 1.1561/1.1563 167.31/167.44