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午後3時のドルは145円前半に小幅安、一時3週間ぶり高値 米雇用統計前に懸念も

2025年05月02日(金)15時30分

 5月2日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル安/円高の145円前半で取引されている。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Atsuko Aoyama

[東京 2日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル安/円高の145円前半で取引されている。一時3週間ぶり高値を更新した後は戻り売りに押された。日銀の利上げに対する消極姿勢が引き続き円売りを促す一方、米雇用統計を前に、景気悪化への懸念もくすぶっている。

朝方は145円前半から半ばで推移していたドルは、2回目となった日米関税協議の結果に関する報道でもみ合った後、仲値公示に向けて一時145.91円まで買われ、3週間ぶり高値を更新した。2回目の日米関税協議を終えて改めて為替が議題とならなかったことでの円売り安心感のほか、新NISA(少額投資非課税制度)に絡む月初のドル買い需要を指摘する声もあった。

三菱UFJ信託銀行の酒井基成・資金為替部マーケット営業課課長は、前日の日銀の予想外のハト派化により、積み上がってきた円買いの巻き戻しが起きていると指摘。年内の利上げがやや遠のいたことで円買い巻き戻しはもう一段続く可能性があり、ドルの147円付近までの上昇はあり得るとの見方を示した。

一方、今週発表の米国の雇用関連指標は今晩の雇用統計が弱い可能性を示唆しているため「労働市場の軟化と景気後退懸念に拍車がかかれば、ドル売りに転じることも考えられる」として、147円より上の水準ではドル買いが進まない可能性もあると話した。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクターは、米雇用統計が悪化するとの見方は多いものの、予想よりも悪くなければ日銀会合で進んだ「円安が一段と加速しやすい」と指摘した。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 145.23/145.27 1.1307/1.1309 164.26/164.28

午前9時現在 145.40/145.42 1.1295/1.1297 164.27/164.28

NY午後5時 145.39/145.41 1.1290/1.1293 164.16/164.24

ロイター
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