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訂正:ドル111円付近で上値重い、米FBI前長官の証言に関心

2017年05月23日(火)17時08分

 5月23日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル安/円高の111円付近だった。写真は2015年1月、都内の為替取引会社で撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 23日 ロイター] - 午後3時(訂正)のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル安/円高の111円付近だった。午前は早朝の取引で110円後半へ下落したが、米長期金利の持ち直しや実需筋の買いなどで111円前半まで値を回復した。午後は小動きが続いた後、次第に上値が重くなった。

午後のドルはしばらく111円前半の狭いレンジで停滞し、市場からは「開店休業状態」(国内金融機関)との声が出ていた。午後2時を過ぎると、米長期金利の低下や日経平均の下げ幅拡大などに連れてじりじり下落。再び110円台に下落した。

トランプ米政権の2018年度(17年10月─18年9月)予算教書の概要が伝えられたものの、市場の反応は鈍かった。「目ぼしいものはなく、材料とはならない」(邦銀)との声や、「10年後の財政黒字化について年3%の経済成長率を前提としているが現実的ではない」(国内証券)との指摘が出ていた。

市場の関心は、ロシアによる米大統領選への介入疑惑について捜査していたコミー前連邦捜査局(FBI)長官の議会証言に向かっており、同疑惑を巡る不透明感が解消されるまではドルの上値は重いとみられている。

下院監視・政府改革委員会のチャフェッツ委員長が22日、ツイッターへの投稿で明らかにしたところによると、コミー氏は、24日に予定されていた同委員会の公聴会での証言を延期した。[nL4N1IO5F6]

<ドルは早朝110円後半に下落、英国の爆発事件などで>

早朝の取引では、米紙ワシントン・ポストの報道や英国での爆発事件などを背景にドルは一時110円後半に下落した。

ワシントン・ポストは22日、トランプ大統領が今年3月、情報当局トップのコーツ国家情報長官(DNI)とロジャース国家安全保障局(NSA)局長に対し、昨年の大統領選でトランプ陣営がロシアと共謀したことを示すいかなる証拠も公に否定するよう要請していた、と伝えた。

英国では、米歌手アリアナ・グランデのコンサート会場で爆発が起き、少なくとも19人が死亡、約50人が負傷した。

ドルは早朝の高値111.35円から110.86円まで下落したが、110円台では実需の買いフローも散見され、111円を挟んだ売買となった。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 110.97/99 1.1242/46 124.76/80

午前9時現在 110.90/92 1.1235/39 124.60/64

NY午後5時 111.27/32 1.1236/40 125.05/09

*見出しを修正しました。

(為替マーケットチーム)

ロイター
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