バイデンとトランプの大きな違い──「機密文書問題」を読み解く
バイデンの機密文書問題が報じられて数日後、私は専門家としてテレビのニュース番組に出演し、この問題について解説した。具体的には、どのようなリスクがあるかを語り、その上でバイデンのケースとトランプのケースの違いを説明した。バイデンが自発的に適切な報告を行ったのに対し、トランプは文書の持ち出しについてごまかし、嘘をつき、法律をないがしろにした。
私はこのとき、政治的な争いとは関係なく、あくまでも事実を語った。しかし、同じ番組に出演した民主党幹部はトランプを激しく批判し、共和党幹部はバイデンの高齢と無能を当てこすった。
私が懸念するのは、党派間の泥仕合が続く結果、多くの人がバイデンとトランプの機密文書問題を「似たり寄ったり」だと雑に理解してしまうことだ。実際、そうした誤った認識が広まりつつある傾向は、既に見て取れる。世論調査では、バイデンの支持率が落ち込み始めているのだ。
アマゾンに飛びます
2025年12月23日号(12月16日発売)は「教養としてのBL入門」特集。実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気の歴史と背景をひもとく/日米「男同士の愛」比較/権力と戦う中華BL/まずは入門10作品
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
マムダニNY市長は、トランプに追い詰められた民主党を救う「正解」か 2025.11.22
ガザ恒久和平の実現には長期間の忍耐が必要......トランプの性格的にできるのか? 2025.10.15
カーク暗殺の直後から「極左」批判...トランプ政権が完全無視した「都合の悪い真実」とは? 2025.09.29
「会議は踊る、されど進まず」......アラスカの茶番劇でアメリカが失ったもの 2025.08.26
プーチンにコケにされた! トランプの自己愛がウクライナの助け舟になる皮肉 2025.07.26
名古屋が中国からのフェンタニル密輸の中継拠点に? アメリカが日本に向ける厳しい目 2025.07.08
戦術で勝って戦略で負ける......イスラエル軍事作戦の勝因と限界 2025.06.28






