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トランプ政権、「福音派」へ露骨な傾斜...キリスト教の用語を多用

2026年4月9日(木)15時40分

福音派はイラン戦争を「善対悪」と見なす

トランプ氏の支持者である福音派の牧師ジャクソン・ラマイヤー氏は、下院への出馬を予定している。ロイターの取材に対し、オクラホマ州での日曜礼拝で「戦争は通常、善と悪の戦いであり、イランも例外ではない」と説いたことがあると述べた。

「こ⁠の世には悪人​が存在する。叩かなければ、叩かれることになる」と同氏は語った。「善か、それとも悪か。聖書が語っているのはそういう物語だ。幸いなことに、最後には必ず善が勝つと決まっている」

白人福音派はトランプ氏の最も強力な支持層の一つであり、出口調査によると2024年には80%以上が同氏に投票した。各種調査でも、トランプ支持者の約3分の1に相当することが示されている。

こうした政治的現実こそが、トランプ氏と閣僚らが紛争を宗教的な枠組みで捉える傾向を強めている大きな理由だと複数の政治・宗教専門家はみている。

「トランプ氏の支持率を見れば、国民の3分の1強しか味方につけていないことがわかる。その層の大部分を占めているのが、白人の福音派なのだ」。サウスカロライナ州ファーマン大学で米国政治と宗教の関係を研究するジム・グース教授はそう指摘した。

ホワイトハウスはトランプ氏のキリスト教的言い回しに関す⁠る質問には回答しなかった。ロジャース報道官補佐は声明で、大統領は「このテロ政権の脅威を排除し、今後何世代にもわたって米国民を‌守る」ための大胆な行動をとったと述べた。

歴代の米大統領が戦時中にキリスト教信仰を引き合いに出してきたのは確かだ。ただロイターが取材した複数の専門家によると、トランプ⁠政権が暴力を正当⁠化するために、あからさまに宗教的な用語で硬直的かつ明確な表現を使っている点は異例だという。

「中世の十字軍と同じ言い方だ。つまり、『異教徒は阻止しなければならない、邪悪な者は打ち倒さなければならない』という発想だ」。福音派と政治について多くの著書があるメサイア大学のジョン・フィー教授(歴史学)は言う。「米国の歴史上、前例がない」

こうした露骨な宗教的メッセージは、一部の民主党員や左派寄りのキリスト教指導者から批判を浴びている。世論の猛反発にあっているこの戦争は、開戦から5週間ですでに米兵13人と数千人のイラン人の命を奪っており、そうした惨状を正当化するために神の名を持ち出すべき‌ではないという主張だ。

リベラル派の福音派牧師ダグ・パジット氏は、政権が「特定のキリスト教的な物語」を展開しているのは、福音派をつなぎとめ、トラン​プ氏の「MAGA(アメリ‌カを再び偉大に)」連合を維持するためだと考えている。

「⁠彼らが言わんとしているのは、『トランプ氏には神が味方についている。だから安​心していい』ということだ」とパジット氏は語る。「なぜなら、キリスト教勢力の結束がなければ、MAGAという基盤はたちまち崩れ去ってしまうからだ」

先週発表されたロイター/イプソスの世論調査によると、回答者の60%がイランへの軍事攻撃に反対している。この調査では党派間の深刻な分裂が浮き彫りになり、共和党員の74%が戦争を支持しているのに対し、民主党員ではわずか22%にとどまった。

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