世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド太平洋防衛
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民生利用への拡大も目指す韓国・現代ロテムの多目的無人車両 CHRIS JUNGーNURPHOTOーREUTERS
▼目次
抑止目的のシステムに重点を
アメリカとイスラエルがイラン攻撃に踏み切った2月28日以降、世界の関心は中東に集中している。だが戦火がひとまず収まれば、地政学の視線は日本へ向かう可能性が高い。中国、北朝鮮とロシアの枢軸がもたらす脅威に備え、高市首相が日本の安全保障制度と運用体制の抜本的見直しを急いでいるからだ。
とりわけインド太平洋諸国が注目したのは、高市が2月20日の施政方針演説で述べた次の発言だ。「防衛装備移転に関し、三原則におけるいわゆる5類型の見直しに向けた検討を加速させます。これは同盟国・同志国の抑止力・対処力強化に資するとともに、わが国の防衛生産基盤や民生技術基盤の強化にもつながるものです」
もっとも日本は既に2022年の政府安全保障能力強化支援(OSA)の枠組みの下で、インド太平洋の6カ国以上に防衛装備品を供与している。では、高市の発言は具体的に何を意味するのか。
日本は近年、防衛協力の相手国を3つのグループに整理してきた。
第1グループは、13年の国家安全保障戦略で言及された「普遍的価値を共有する国々」(22年版では「同志国」に呼称変更)。第2グループにはアジア太平洋地域内外のパートナーが含まれ、グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)で第6世代戦闘機を共同開発するイギリスとイタリアなどがこれに当たる。さらに24年には、GCAP戦闘機をパートナー国以外にも供与できるとすることが閣議決定された。
高市の構想は、この「同志国」とそれ以外の国を組み合わせ、地政学的に重要ないわゆる「第一列島線」の国々(韓国、台湾など)を安全保障ネットワークに組み込むことにあるようだ。現在これらの国々は個別の防衛計画を進めており、そのため第一列島線の防衛体制は断片化し、非効率で脆弱になっている。
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