最新記事
中朝関係

中国で北朝鮮スパイが逮捕されていた! 容疑は何か、「血盟」の両国関係に何があったのか

China's Arrest of North Korea Spy Reveals Cracks in Xi-Kim Alliance

2025年5月9日(金)19時40分
マイカ・マッカートニー

友好的と思われていた中朝関係の緊張が露呈した?

「今回の事件は、北朝鮮が軍事力強化のため、ハッキング活動の対象を中国にまで拡大していることを示している」と北朝鮮の情報筋は聯合ニュースに語った。

一方、中国外交部の郭嘉昆(クオ・チアクン)報道官による「中国と北朝鮮は友好的な隣国であり、通常の交流、協力、人的往来を維持している」とのコメントも、聯合ニュースの記事に引用されている。


この逮捕は、中国と北朝鮮という条約上の唯一の同盟国同士の間にある緊張を垣間見せるレアケースとなった。

中国は、孤立した北朝鮮の経済を支えることで難民危機を防ぎ、北朝鮮が中国とアメリカの同盟国である韓国との間の緩衝地帯として機能することを期待している。

武器の供与やウクライナ前線への兵士派遣など、北朝鮮がロシアと関係を強化していることは中国にとって頭痛の種だ。習近平(シー・チンピン)国家主席はこの関係を容認しているが、中国周辺地域にアメリカとその同盟国による軍事関与を招き、衝突のリスクを高める可能性がある。

なお、聯合ニュースによると、この容疑者は現在も拘束中だ。どのような罪に問われるのか、あるいは中国当局が事件の詳細を公にするのかは明らかになっていない。

ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本のCEO
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月1日号(6月24日発売)は「世界が尊敬する日本のCEO」特集。不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者……その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア軍、ウクライナ東部でリチウム鉱床近くの集落を

ビジネス

米国株式市場・午前=S&P・ナスダック過去最高値に

ビジネス

「影の」FRB議長、金融政策決定に影響与えず=シカ

ワールド

NATO防衛費増額、ロシア安保に大きな影響なし=ラ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 2
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉仕する」ポーズ...アルバム写真に「女性蔑視」批判
  • 3
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事実...ただの迷子ですら勝手に海外の養子に
  • 4
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 5
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 8
    伊藤博文を暗殺した安重根が主人公の『ハルビン』は…
  • 9
    単なる「スシ・ビール」を超えた...「賛否分かれる」…
  • 10
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 8
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    イランとイスラエルの戦争、米国より中国の「ダメー…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中