最新記事
ジャーナリズム

「サブスタック」の成長が止まらない...アメリカ発・定期購読型メルマガの正体

Jounalism: Unplugged

2025年4月17日(木)10時12分
キャサリン・ファン(本誌記者)

サブスタックは17年にサンフランシスコで誕生した定期購読型のニュースレター配信プラットフォーム。現在5万の利用者が、ここでニュースレターやポッドキャストや動画を発信し収益化している。

そのトップ10を合計すると、売り上げは年間4000万ドル以上。政治および報道部門では、30以上の利用者が年に少なくとも100万ドルを稼ぐ。


政治部門第3位の「ブルワーク」は、反トランプの立場を貫く保守の論客ウィリアム・クリストルらが設立したメディア企業。月額10ドルでコンテンツを提供し、24年は600万ドルを売り上げた。「大統領選の年だけに狙いどおりに成長した」と、編集者のジョナサン・V・ラストは言う。

生き残りの唯一の手段

大統領選投票日前後の1週間で、サブスタックは史上最高の成長を記録した。有料購読者は82%増加し、アプリの使用も25%上がったという。

全ては戦略の成果だった。

大統領選からさかのぼること1年半前の23年4月、Xを所有するイーロン・マスクがサブスタックの共同設立者でCEOのクリス・ベストに買収を持ちかけた。ベストは申し出を蹴り、これをきっかけに新たな事業目標が生まれた。

共同設立者のヘイミッシュ・マッケンジーは社内に、翌24年を「サブスタックが選挙を動かす年」にしようと号令をかけた。

23年10月には、政治への関心が高い人々をツイッターから呼び込むという使命を負い、バレンタインが入社した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インド総合PMI、12月は58.9に低下 10カ月

ビジネス

プライベートクレジット、来年デフォルト増加の恐れ=

ワールド

豪銃撃、容疑者は「イスラム国」から影響 事件前にフ

ワールド

スーダン、人道危機リストで3年連続ワースト1位 内
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 8
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中