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ついに宇宙の最初期の星 「初代星(ファーストスター)」が残した痕跡が発見された

2022年10月12日(水)20時10分
松岡由希子

しかしながら、『ULAS J1342+0928』での鉄に対するマグネシウムの極めて低い存在比を根拠に、研究チームは「今回の研究結果が『対不安定型超新星』の最も明確な痕跡だ」と主張している。

初期の宇宙で起こったことの解明

もしこの主張が正しければ、宇宙の歴史の間にどのように進化してきたのかを解明するうえで今回の研究結果は大きな意義がある。しかしその正否を検証するためには、さらに多くの観測を通じて他の天体にも同様の特徴があるのか調べる必要がある。

この研究論文の共同著者でノートルダム大学のティモシー・ビアーズ教授は「我々が探すべきものの道筋は得た」とし、「もしこれが初期の宇宙で局所的に起こっていたとしたら、我々はきっとその証拠を見つけることができるだろう」と述べている。

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