最新記事

台湾

先例はAPEC、WTO... 台湾のTPP加盟を実現させる秘策

2021年9月27日(月)16時35分
シャノン・ティエジー

こうした先例を考えれば、中国が少なくとも台湾よりも先のTPP加入を求めてくるのは必至だ。そうすれば、またしても台湾は長く待たされる。

だが日本などのTPP構成国が中国側に、台湾との同時加盟という条件を突き付ける可能性もある。

ただ、台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)政権に強硬な態度を取る中国は、台湾の加入をいかなる条件でも認めないかもしれない。

加入申請自体がはったりで、実際にTPPに合流する気はない可能性もある。つまり、中国が名乗りを上げたのは台湾の加入を阻止するため、という解釈もできる。

台湾が「チャイニーズ・タイペイ」という呼称に抵抗する可能性もある。台湾では、他国の都合で中途半端な呼称を押し付けられるのは屈辱的だという世論が高まっているからだ。今後のオリンピックには「台湾」名で参加すべきだという声もある。

ちなみに台湾は、アメリカやEUとの自由貿易協定の準備も着々と進めている。こちらには、さすがの中国も手を出せない。

From thediplomat.com

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは147円前半へじり安、薄商い下で売

ワールド

関税合意の日米齟齬は事務的なもの、首脳会談は不要=

ビジネス

英のモノの対米輸出、6月は3年超ぶり低水準 トラン

ワールド

韓国大統領「日本と未来志向の協力模索」、解放80周
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化してしまった女性「衝撃の写真」にSNS爆笑「伝説級の事故」
  • 3
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 4
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 5
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 6
    【クイズ】アメリカで最も「盗まれた車種」が判明...…
  • 7
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 8
    「デカすぎる」「手のひらの半分以上...」新居で妊婦…
  • 9
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 3
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化してしまった女性「衝撃の写真」にSNS爆笑「伝説級の事故」
  • 4
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 5
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 6
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 7
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 8
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 9
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 10
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 6
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 9
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中