最新記事

大統領弾劾

トランプ弾劾裁判、弁護団が展開する8つのトンデモ反論

TRUMP’S CRAZY DEFENSES

2021年2月9日(火)18時20分
ジェレミー・スタール

トンデモ度2位「真の犠牲者はトランプだ」

トランプ弁護団に言わせれば、下院の手続き違反こそトランプが他に類をみないほど迫害されていることの証拠だ。

「法的に必要な手続きを省略した下院の行動は『第45代アメリカ合衆国大統領』という一個人から基本的人権と市民権を奪うことを意味する。つまり下院による今回の前例によって、将来、第45代大統領と同じ立場に置かれた人は権利章典で保障された市民としての権利を奪われることになる。

今回の下院の行動は、第45代大統領がこの偉大な国家の基盤である自由を享受できないことを明らかにした。その自由には、全てのアメリカの自由を支える言論、とりわけ政治的言論の自由が含まれているはずなのだが」

聞こえのいいレトリックだ。真の犠牲者は「殺すぞ」と脅された議員やそのスタッフでも、あの日に命を落とした5人でも一連の騒動で封鎖された都市でもなく、ドナルド・トランプ自身だという主張だ。

トンデモ度1位「勝ったと信じているトランプに罪はない」

最高に救い難い主張はこれ。被告人ドナルド・トランプは「あの選挙は盗まれた」と本気で信じており、そうではないと他人が証明することはできないと弁護団は言う。「第45代大統領の言い分が正しいかどうかを結論付ける十分な証拠は存在しない。だから、理性に従う法律専門家はそれを虚偽と断定できない」

ここで大事なのは、「選挙が盗まれた」という主張は弁護団のものではなく、従ってその証拠を弁護団が示す義務はないという理屈だ。実際には複数の法廷で何度も否定されているが、被告人は今も「選挙が盗まれた」と信じている。だから弁護団もそれを信じるということ。さて、どうなることやら。結果をお楽しみに!

©2021 The Slate Group

<本誌2021年2月16日号掲載>

ニューズウィーク日本版 イラン革命防衛隊
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月24号(3月17日発売)は「イラン革命防衛隊」特集。イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、イラン戦争の目標達成に近づく=トランプ氏

ワールド

イラク、外国企業運営の油田で不可抗力宣言 ホルムズ

ワールド

英、米軍による基地使用承認 ホルムズ海峡攻撃巡り 

ビジネス

米国株式市場=大幅続落、中東緊迫の長期化がインフレ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 2
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラリアの「NVES規制」をトヨタが切り抜けられた理由
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 5
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「嘘でしょ!」空港で「まさかの持ち物」を武器と勘…
  • 9
    将来のアルツハイマー病を予言する「4種の先行疾患」…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中