最新記事

中米

ベネズエラ当局、米国人を含む13人逮捕「マドゥロ大統領の拉致、米国移送を計画」

2020年5月7日(木)17時20分

ベネズエラ当局は、マドゥロ政権転覆を計画していたとして米国人男性2人を含む13人を逮捕した。写真はマドゥロ大統領。提供写真。カラカスで4日撮影(2020年 ロイター)

ベネズエラ当局は4日、マドゥロ政権転覆を計画していたとして米国人男性2人を含む13人を逮捕した。逮捕された米国人の1人は6日、米国の警備会社から雇われ、カラカス空港を制圧し、マドゥロ大統領を飛行機に乗せて米国に移送する任務を負っていたと証言した。

トランプ米大統領は関与を否定。トランプ政権の高官は、政権は引き続き「ベネズエラの平和的な民主制移行の達成」に注力していると述べた。

ベネズエラ当局によると、カラカス空港の西約60キロメートルの町の海岸に3日、武装集団のボートが上陸、治安部隊がこのうちの8人を殺害した。

国営テレビが放映した取り調べで、元軍人の米国人は、もう1人の米国人とともに米フロリダ州の警備会社シルバーコープUSAと契約していて「ベネズエラ人が自国を取り戻す支援をしていた」と証言。今回の作戦のために、1月からコロンビアでベネズエラ人の訓練をしていたという。また、シルバーコープがベネズエラの野党指導者フアン・グアイド氏とマドゥロ大統領失脚を目指す契約をしていたと述べた。

シルバーコープを経営する米陸軍退役軍人のジョーダン・グドロー氏は、3日のメディアのインタビューで、自身がこの作戦の調整役を担っていたと確認。4日、ロイターに逮捕された2人の米国人が自社の人間だと述べた。

クアイド氏の陣営は今週、シルバーコープを含む「いかなる警備・防衛関連会社とも関係はない」との声明を発表していた。しかしグアイド氏の顧問は6日、米CNNに対し、自身が仮契約にサインしたと明らかにしたものの、契約は確定しておらず、野党陣営は襲撃計画を支持しないと語った。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


20050512issue_cover_150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年5月5日/12日号(4月28日発売)は「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集。パックン、ロバート キャンベル、アレックス・カー、リチャード・クー、フローラン・ダバディら14人の外国人識者が示す、コロナ禍で見えてきた日本の長所と短所、進むべき道。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国の対ロ支援、西側諸国との関係閉ざす=NATO事

ビジネス

NY外為市場=ドル、対円以外で下落 第1四半期は低

ビジネス

日本企業の政策保有株「原則ゼロに」、世界の投資家団

ビジネス

米国株式市場=下落、予想下回るGDPが圧迫
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中