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東レ子会社が品質データ8年間改ざん 社内で発覚から1年以上公表せず

2017年11月28日(火)15時00分

不正発覚を受けて、東レはグループの品質データ関連の担当者6674人を対象に調査を実施。不正が懸念される事案が893件寄せられたが、その後確認が進み、現在137件について内容を精査しているという。現時点で法令違反や安全性に影響するような不正は見つかっていない。

同社は米航空機大手ボーイングやファーストリテイリング<9983.T>と取引関係にあるが、両社への不正製品の出荷はないという。

東レは問題が判明した16年7月以降、書き換えを実行した品質保証室長の交代や品質保証室の品質保証部への組織変更などを実施。16年8月以降は品質データの書き換えは行われていない。

また、検査成績書作成フローの見直し等に着手しているほか、16年10月から、THC社の品質保証体制を改めているという。

日覚社長は自らの経営責任について「これら(不正)の及ぼす結果や(調査)内容がすべて決まり次第、検討する」と明言を避けた。

東レは外部の有識者も入れた調査委員会を設置、年度内に原因究明や再発防止策に関する報告書をまとめる予定。

(志田義寧 清水律子 浜田健太郎)

[東京 28日 ロイター]


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