最新記事

不妊

「使わず残った受精卵」...わたしが不妊カップルではなく研究機関に提供した理由

“I Donated My IVF Embryos”

2024年09月27日(金)18時09分
ビッキ・ミユーハス(看護師、ワシントン在住)

2年近くがたって、ようやく私は決断を下した。きっかけは、高校時代からの友人夫婦の娘が、7歳の誕生日を迎えたことだった。

家族ぐるみで深い付き合いをしているにもかかわらず、プレゼントを買うのが間に合わなかった上、誕生日にテレビ通話でお祝いを言うこともできなかった。その子も家族も傷つけてしまった。


そこで私は悟った。受精卵を提供すれば、提供先の家族との、一筋縄ではいかない人間関係を維持するという責任が一生、付いて回るということを。それは私の手に余る。

さんざん悩んだ末、私は研究機関への提供を選んだ。

不妊と流産の当事者であることは、私にとって長年、自分のアイデンティティーの核だった。だが受精卵を研究機関に提供することで、人生の一つの章に区切りをつけることができたように思う。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:値上げ続きの高級ブランド、トランプ関税で

ワールド

訂正:トランプ氏、「適切な海域」に原潜2隻配備を命

ビジネス

トランプ氏、雇用統計「不正操作」と主張 労働省統計

ビジネス

労働市場巡る懸念が利下げ支持の理由、FRB高官2人
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 5

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 3

    加工した自撮り写真のように整形したい......インス…

  • 4

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 5

    「指を入れるのが好きじゃない」...フランス発ベスト…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:トランプ関税15%の衝撃

特集:トランプ関税15%の衝撃

2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か