最新記事

国籍

IS戦闘員と結婚したアメリカ女性「2度目のチャンスがあると信じている」

2019年12月05日(木)16時00分
安部かすみ

ムタナさんはアメリカ出国後、ISのイデオロギーをソーシャルメディア上で拡散させ、アメリカ国内のイスラム教徒に対して、テロ攻撃を助長するような発言をしていたことも問題視されている。メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)やベテランズデー (復員軍人の日)など、この国が一致団結を意識する国民の休日(ナショナルホリデー)をわざわざ選んで、「銃や大型トラックを使ってテロを起こそう」と人々を煽るような発言も過去にしていたのだ。NBCニュースの記者がこれについての意見を求めたところ、言い訳もないようで「それについては話したくない」と語っている。

「(彼女は)テロリストであり、この国に戻ることはできない」

この問題に関し、今年2月にトランプ大統領は、ツイッターを通じて「ホダ・ムタナが国に戻ることを許可せぬよう」と発言。マイケル・ポンペオ国務長官も同日のツイッターやNBCニュースの取材などで「(彼女は)テロリストであり、アメリカ市民ではないため、この国に戻ることはできない」としていた。

去年10月にトランプ大統領は、AXIOSの取材で、出生地主義を大統領令で廃止することを真剣に検討したい意向を改めて示したことで、自由人権協会(ACLU)の代表などから「大統領令で憲法改正はできない」「憲法違反のあからさまな企て」と反発する意見が出されている。

また市民権剥奪はイギリスでも起きている。ISに参加したとして19歳のイギリス人女性が今年の2月、イギリス政府により市民権を剥奪されている(BBC)。イギリス政府は同国の国籍法に基づき、一定の条件に合えば個人の市民権を剥奪することは可能と発表している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

JERA、米シェールガス資産買収交渉中 17億ドル

ワールド

ロシアとベラルーシ、戦術核の発射予行演習=ルカシェ

ビジネス

株式6・債券2・金2が最適資産運用戦略=モルガンS

ワールド

米FOMC開始、ミラン・クック両理事も出席
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    エリザベス女王が「誰にも言えなかった」...メーガン…

  • 2

    「結婚に反対」だった?...カミラ夫人とエリザベス女…

  • 3

    カミラ王妃が「メーガン妃の結婚」について語ったこ…

  • 4

    日本人の自己肯定感は本当に低いのか?

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「高慢な態度に失望」...エリザベス女王とヘンリー王…

  • 2

    「結婚に反対」だった?...カミラ夫人とエリザベス女…

  • 3

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 4

    エリザベス女王が「誰にも言えなかった」...メーガン…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 2

    女性の胎内で育てる必要はなくなる? ロボットが胚…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 5

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:世界が尊敬する日本の小説36

特集:世界が尊敬する日本の小説36

2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは