実は効果は科学的に解明できていない──大麻よりやさしいCBDという熱狂
HIGH ON THE HYPE
「今の消費者は史上最大の、しかし野放しの臨床試験に参加しているも同然だ。自分が摂取しているものの正体を誰も知らない」と言うのは、米国立衛 生研究所(NIH)の研究員で国際カンナビノイド研究会代表のパル・パッハだ。「実に恐ろしい」
CBDに関して、実証済みの効能は皆無に等しい。米食品医薬品局(FDA)が唯一、薬品としての処方を認めているのはてんかんの特殊なケースだけ。他の効用をうたうことは禁じられている。「私たちの知る限り、たいていの人は効いたと思っているだけだろう」と、パッハは言う。「誰もが誇大宣伝に踊らされている」
一方で、CBDがおおむね無害であることは各種のデータで証明されている。製薬会社などに助言している薬学者のマイケル・テーガンに言わせれば「今のところ毒性に関する問題は出ていない。たいていの人は(日常的に摂取しても)問題ない」。
安全だが、現時点で効果は科学的に解明できていない。言い換えれば、地道に研究を進めれば何らかの効果が見つかる可能性はあるということだ。
アメリカには、CBDのおかげで助かったと吹聴する人がたくさんいる。メディアでも「奇跡のよう」という文字をよく目にする。実際、てんかん以外にもCBDの投与で不眠や不安、消化不良、痛みなどの症状が改善されたという観察報告は複数ある。ただし因果関係は不明だ。
こうした例ではプラセボ(偽薬)や他の治療薬を投与した場合との比較対照が行われていない。だから薬品とは認められないが、正規の臨床試験をやって結果を出すには時間がかかるのも事実だ。
取扱企業の売り上げ倍増
現時点では、CBDの全体像は全く見えていない。例えば不眠と不安への効果。今年発表されたコロラド大学デンバー校の研究では、不眠や不安を抱える103人に3カ月間、CBDを投与した。結果の平均値を見ると、不安の解消には役立つ一方、不眠解消の効果は1カ月で消えていた。ただし、不眠には効くが不安には効かないという正反対の回答もあった。
免疫系の過剰反応によって起こる各種の炎症に対する効果についても、結果は分かれる。「大半の病気は炎症を伴うから、CBDが役立つというのなら調べてみる価値はある」と、ナポリ大学医学大学院(イタリア)のマウリツィオ・ビフルコ教授は言う。
精神疾患やオピオイド系鎮痛剤の服用中止による禁断症状、関節炎、多発性硬化症、細胞移植後の拒絶反応、抗癌剤の副作用、治療困難な脳腫瘍などに有効とする仮説もある。
製薬の研究段階で矛盾する結果が出るのはよくあることで、明快な結果がそろうほうが珍しい。人気の鎮痛薬タイレノールでさえ、臨床試験では物足りない結果だったことがある。CBDの場合も、今までの臨床試験に欠陥があって本来の効果が認められていない可能性もある。一方で現在進行中の何百件もの臨床試験から新しい結果が得られ、効能が特定できる可能性もある。
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