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脱スマホ、脱24時間メールを目指せ! ドイツ企業の働き方改革に注目

2018年08月30日(木)15時00分
河内秀子(ドイツ在住ライター)

休日の仕事メールチェック、止めたいけれど…… m-gucci-iStock

<就業時間外のメールチェックから社員を解放する策を講じる企業が実は多いドイツ。先週ビルケンシュトック社のトップがスマホ断ちを宣言、話題になっている>

いつでもどこでもメールや最新の情報をチェックできるスマートフォンが現れてから、生活や働き方のスタイルは急速に変化した。便利になった反面、SNS中毒などこれまでになかった問題も出てきた。女性ならば就寝前のスマホチェックがホルモンや自律神経に与える影響や、スマホ下がり肌なども気になるところ。

ドイツで昨今、最高経営責任者(CEO)が脱スマホを宣言したり、脱24時間仕事モードを打ち出す企業が現れたりして話題を呼んでいる。

「スマートフォンは、クオリティ・オブ・ライフの大損失!」というのは、ビルケンシュトック社のCEO、オリヴァー・ライヒェルトだ。南ドイツ新聞によれば、会社の体制が整い次第、すぐにでも脱スマホをしたいという。

「スマホは時間を奪う機械ですよ。ちょっと何かをチェックしようと思っただけなのに、気づいたら何時間も釘付けで、知りたくもなかったことに頭を悩ませている」

こんな経験は、誰でも心当たりがあるのではないだろうか。そこで、ライヒェルトはスマホを使うのをやめようと考えた。仕事の多さから逃れたいのではない、その逆だ。重要なことに集中して、しっかり仕事をしたいからだという。

創業1774年の靴メーカーは、ドイツの自社工場による高品質な靴作りとその快適な履きごこちが売りだが、近年はファッション性も高め、右肩上がりで売り上げを伸ばしている。その立役者が2013年にCEOに就任したライヒェルトなのだ。

今も成長を続ける会社のCEOとして市場を視察し、顧客に会い、最適な判断を下すために、世界中を飛び回る彼。しかしスマホを使っていると、メールの洪水と(無駄な)ニュースの中に、本当に重要な事柄が埋もれてしまうと言う。

就業時間外はサーバーをダウン? 独各社の取り組み

実は、脱スマホ、脱時間外メールを打ち出しているドイツの企業は多い。

独シュピーゲル誌によると、2010年、最も早くこの対策に乗り出したのはドイツテレコムだ。通信事業者が?と思うが、だからこそ早くから問題が表面化していたのだろう。競合会社のフランスのテレコム(当時)のバーンアウト症候群や過労死・自殺の問題を見ての対応だという。ただし、就業時間外はメールを見ないように推奨するにとどまっている。

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