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【写真特集】台湾の美景を不条理が浸食する

VISION OF TAIWAN

Photographs by WU CHENG-CHANG

2020年10月03日(土)17時30分

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【漂流木 2009】台風モーラコットが台湾を直撃した2009年8月、各地は深刻な洪水被害に見舞われた。大量の木々が倒れ、河口や入り江に向かい、流木と化した。南部・屏東県の九如郷に広がるこの光景は、各地で見られた被害の氷山の一角でしかない

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【郷間 2011】地方のこの風景は、人間の生き方、社会の行く末を問い掛ける。人の住む家々の横には稲田があり、その後ろには墓地が広がり、さらに上には送電塔が立つ。生活を支え、文化の発展を後押しし、死を象徴するものが全て1カ所に集まっている

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【都会 2011】台湾中部最大の都市・台中のビジネス街を望んで。20年にわたり開発が続くこの地区では、オフィスや住宅が絶え間なく建設され、不動産価格が際限なく上昇。金融企業がカネの流れを握り、経済的格差は広がっている

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【墾丁船帆石 2013】台湾最南端に位置する墾丁国家公園は台湾随一の景勝地。観光スポットの1つである「船帆石」と呼ばれる巨岩が沖に浮かぶ。海岸沿いには近年、民宿が次々と建設され、引き返せない段階まで開発が進んでいるのではないかと感じる

Photographs by Wu Cheng-Chang

撮影:吳政璋(ウー・チョンチャン)
1965年、台湾の屏東県出身。米サバンナ芸術工科大学卒業、台中市の嶺東科技大学助教。台湾のプロ野球誌、日刊紙、ビジネス誌などでフォトジャーナリストとして活躍後、ファインアート・フォトグラファーとなる。この作品は、仏アルルのマヌエル・リベラ=オルティス財団ギャラリーで9月5日まで展示された

<本誌2020年8月25日号掲載>

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