コラム

英国史上最悪の「国家的レイプ」事件に「英首相が加担した」と、イーロン・マスクが糾弾する理由

2025年01月07日(火)20時11分

被害児童は複数の加害者にレイプされていた。大勢の男に犯された11歳の女の子、誘拐、殴打、脅迫......。少女たちはガソリンをかけられ、火をつけられると脅されたり、銃で脅されたり、残忍な暴力レイプを見せられ、誰かに話したら次はお前だと脅されたりしていた。

当初から政治や児童福祉におけるリーダーシップの欠如は明らかだった。ロザラムでは子どもの性的虐待・搾取が深刻な問題であることを示す証拠は児童福祉施設で働く職員や少女たちと頻繁に接触していたカウンセラーたちから次々と寄せられていた。

警察は被害児童を侮蔑的に扱い、取り締まらなかった

「児童福祉の上級管理職は問題の規模と深刻さを軽視した。警察は被害児童を侮蔑的に扱い、虐待を取り締まらなかった」(ジェイ氏)。02年、03年、06年に被害をこれ以上ないほど明るみにした3つの報告書が警察と自治体に提出されたが、もみ消され、無視され、隠蔽された。

00年代初めには少数の児童福祉専門家が多くの被害児童に会い、観察していたが、上司はほとんど協力も支援もしなかった。児童福祉の上級管理職や警察はカウンセラーが報告する児童性的虐待・搾取の程度は誇張されていると軽んじ、事案の数を減らすことに熱心な者もいた。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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