ECBは利下げ余地ある、トランプ氏の政策機能ぜず=仏中銀総裁

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー・仏中銀総裁(写真)は28日、トランプ米大統領による関税の脅しは世界各地で経済に不確実性をもたらしているとしながらも、ユーロ圏のインフレ率は低下しているため、欧州では追加利下げの余地があるとの認識を示した。4月09日、パリで撮影(2025年 ロイター/Abdul Saboor)
[パリ 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー・仏中銀総裁は28日、トランプ米大統領による関税の脅しは世界各地で経済に不確実性をもたらしているとしながらも、ユーロ圏のインフレ率は低下しているため、欧州では追加利下げの余地があるとの認識を示した。
「われわれは非常に不確実な時代を迎えている。トランプ氏の政策は機能していない。トランプ政権の政策は米国経済、そして残念ながら世界経済にも悪影響を及ぼしている」とRTLラジオに語った。
米経済のリセッション(景気後退)を予想するエコノミストもいると言及した上で、「保護主義は機能しない。それは成長率の低下とインフレ率の上昇を意味する」と指摘した。
インフレ率は低下傾向にあると述べ、フランスにも欧州にも景気後退のリスクはないとの見解を改めて表明した。
「ECBが段階的に利下げする余地はまだある」と語った。