ニュース速報

ワールド

米、今秋にもウクライナに「エイブラムス」戦車の供与の公算=国防総省当局者

2023年03月22日(水)06時13分

米国防総省はウクライナへの主力戦車「エイブラムス」の供与を早める計画で、今秋にも実現する可能性がある。2021年9月撮影(2023年 ロイター/Al Drago)

[ワシントン 21日 ロイター] - 米国防総省はウクライナへの主力戦車「エイブラムス」の供与を早める計画で、今秋にも実現する可能性がある。国防総省当局者が21日、明らかにした。

米バイデン政権は1月、ウクライナにM1エイブラムス戦車31両を供与すると発表。それまでの反対姿勢を撤回し、ウクライナ支援で欧州との結束を鮮明にした。

当局者によると、新規計画の下でウクライナに「M1A1/SA」型のエイブラムス戦車を供与する。ウクライナ軍の大半の戦車と同様にディーゼル燃料で走行でき、この問題に詳しい議会筋によると、この変更により供与までの期間が約1年短縮される。

国防総省のライダー報道官は記者団に対し「ウクライナと緊密に調整し、エイブラムス戦車のM1A1型を供与すると決定した。これにより供与にかかる時間が大幅に短縮され、今秋までにウクライナに届けることができる」と述べた。

国防総省はこれまでウクライナへの戦車供与の具体的な期日は示していなかった。

ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官はCNNに対し「取り組みが行われている」とし、「加速化に向け、プロセスの一部変更が可能だ」と述べた。

議会筋によると、オースティン国防長官が供与を早めるための複数の選択肢を検討し、約1年間短縮するとの決定に至ったという。供与する順序の変更やロシア軍に回収され研究されないよう精密機器を取り除いた戦車の使用などが検討された可能性があるとした。

防衛関連大手ジェネラル・ダイナミクスでは現在、月間で12両のエイブラムスが製造されている。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

リクルートHD、今期10%増益を予想 米国など求人

ワールド

パナHDが今期中に1万人削減、純利益15%減 米関

ビジネス

日本製鉄、今期純利益は42%減の見通し 関税影響見

ワールド

台湾総統、新ローマ教皇プレボスト枢機卿に祝辞 中国
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 8
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 9
    韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミ…
  • 10
    「金ぴか時代」の王を目指すトランプの下、ホワイト…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中