ニュース速報

ワールド

カナダ中銀、追加利上げ不要 予想通りインフレ低下なら=総裁

2023年02月08日(水)05時55分

カナダ銀行(中央銀行)のマックレム総裁は7日、経済が予想通りに減速し、インフレ率が低下すれば、一段の利上げは必要ないとの見方を示した。2022年11月撮影(2023年 ロイター/Carlos Osorio)

[オタワ 7日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)のマックレム総裁は7日、経済が予想通りに減速し、インフレ率が低下すれば、一段の利上げは必要ないとの見方を示した。

マックレム総裁はケベック市で金融アナリストを対象に行った講演で「新しいデータが中銀の見通しとおおむね一致し、インフレ率が予想通りに低下すれば、一段の利上げは必要ない」と述べた。

その上で、今年第3・四半期までの経済成長率は「ゼロに近くなる」との見方を示し、「インフレは曲がり角を迎えている。金融政策は機能している」と指摘。「一段の利上げの用意はある」としながらも、「経済と物価上昇を過度に減速させる前に、利上げを一時停止する必要がある。これまでに実施した大幅な引き締めは経済に浸透し続け、需給バランスの再均衡化と物価上昇の減速につながる」と述べた。

カナダ中銀は1月25日、0.25%ポイントの利上げを決定し、政策金利を15年ぶりの高水準となる4.5%とした。同時に世界の主要中央銀行として初めて、これまでの利上げの累積効果を見極めるために引き締めをいったん停止する可能性を示唆した。

この利上げの直後、マックレム総裁はロイターのインタビューに応じ、現時点では一段の利上げが必要かどうかに注目しており、利下げは検討さえしていないと発言。この日の講演の全体的なトーンは、これまでよりもハト派的だった。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米オープンAI、IPO観測を否定  CFO「当面選

ワールド

イスラエル、ハマスから新たな遺体返還受ける ガザで

ワールド

米共和党、大統領のフィリバスター廃止要求に異例の拒

ワールド

トランプ氏「南アG20に属すべきでない」、今月の首
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    カナダ、インドからの留学申請74%を却下...大幅上昇の理由とは?
  • 4
    もはや大卒に何の意味が? 借金して大学を出ても「商…
  • 5
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 8
    若いホホジロザメを捕食する「シャークハンター」シ…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中