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カナダ中銀、追加利上げ不要 予想通りインフレ低下なら=総裁

カナダ銀行(中央銀行)のマックレム総裁は7日、経済が予想通りに減速し、インフレ率が低下すれば、一段の利上げは必要ないとの見方を示した。2022年11月撮影(2023年 ロイター/Carlos Osorio)
[オタワ 7日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)のマックレム総裁は7日、経済が予想通りに減速し、インフレ率が低下すれば、一段の利上げは必要ないとの見方を示した。
マックレム総裁はケベック市で金融アナリストを対象に行った講演で「新しいデータが中銀の見通しとおおむね一致し、インフレ率が予想通りに低下すれば、一段の利上げは必要ない」と述べた。
その上で、今年第3・四半期までの経済成長率は「ゼロに近くなる」との見方を示し、「インフレは曲がり角を迎えている。金融政策は機能している」と指摘。「一段の利上げの用意はある」としながらも、「経済と物価上昇を過度に減速させる前に、利上げを一時停止する必要がある。これまでに実施した大幅な引き締めは経済に浸透し続け、需給バランスの再均衡化と物価上昇の減速につながる」と述べた。
カナダ中銀は1月25日、0.25%ポイントの利上げを決定し、政策金利を15年ぶりの高水準となる4.5%とした。同時に世界の主要中央銀行として初めて、これまでの利上げの累積効果を見極めるために引き締めをいったん停止する可能性を示唆した。
この利上げの直後、マックレム総裁はロイターのインタビューに応じ、現時点では一段の利上げが必要かどうかに注目しており、利下げは検討さえしていないと発言。この日の講演の全体的なトーンは、これまでよりもハト派的だった。