ニュース速報

ワールド

中国、台湾付近での軍事演習は「必要な行動」

2020年09月17日(木)11時36分

 9月16日、中国当局は、中国軍が先週、台湾の南西沖で実施した軍事演習について、中国の主権を守るために「必要な行動」だったと説明した。写真は中国国旗。ベルリンで2017年6月撮影(2020年 ロイター/Fabrizio Bensch)

[北京 16日 ロイター] - 中国当局は16日、中国軍が先週、台湾の南西沖で実施した軍事演習について、中国の主権を守るために「必要な行動」だったと説明した。台湾は先週、中国による大規模な演習は重大な挑発行為だと非難していた。

台湾を自国領土の一部と見なす中国は台湾周辺で軍事的な動きを強めている。

台湾当局によると、先週2日間にわたった演習は台湾と東沙諸島の間の台湾の防空識別圏で実施され、戦闘機Su─30とJ─10が参加した。

中国の台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は、この軍事演習に関して初めて中国側の説明を行い、台湾は「神聖」で切り離せない中国の一部だと指摘。記者会見で「中国人民解放軍による関連軍事演習は、台湾海峡における現在の安全保障を巡る情勢を踏まえ、国家の主権を守るために必要な行動だった」と語った。

軍事演習は台湾の人々ではなく、「外国勢力による干渉」や台湾の独立運動を標的にしたものだとも述べた。台湾にとり主要な武器供給国で、強力な支持国である米国に言及した発言とみられる。

同報道官はまた、反中派の西側勢力が「台湾カード」を使い、中国の発展を阻止し、台中間の対立をあおり、台湾独立の動きを助長することを台湾当局が容認していると指摘。「彼らは挑発行為を続けており、脅威をもたらす存在でトラブルメーカーだ」と非難した。

関係筋によると、台湾は米国から巡航ミサイルや軍用ドローンなど7種の武器を購入する計画。米国防総省幹部は16日、台湾の向かっている方向は正しいが、国防支出の拡大といった措置は依然として不十分だとの認識を示した。

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

伊プラダ、さらなる買収検討の可能性 アルマーニに関

ワールド

トランプ氏、マムダニ次期NY市長と21日会談 ホワ

ワールド

マクロスコープ:日中関係悪化、広がるレアアース懸念

ワールド

アジアのハイテク株急伸、エヌビディア決算でAIバブ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 4
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 5
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 6
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 7
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 8
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 9
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 10
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 7
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中