ニュース速報

ワールド

民主党、トランプ氏は弾劾に値すると主張 上院裁判続く

2020年01月24日(金)06時46分

トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る米議会上院での弾劾裁判は23日、民主党による2日目の冒頭陳述を行い、下院司法委員会のナドラー委員長(写真)がトランプ大統領の行為は弾劾に値すると主張した(2020年 ロイター/MARY F. CALVERT)

[ワシントン 23日 ロイター] - トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る米議会上院での弾劾裁判は23日、民主党による2日目の冒頭陳述を行い、下院司法委員会のナドラー委員長が共和党のリンゼー・グラム上院議員の過去の弾劾審議での発言などを引き合いに出しトランプ大統領の行為は弾劾に値すると主張した。ただ共和党議員の中から造反の動きは出ていない。

ナドラー委員長はグラム議員が民主党のクリントン元大統領に対する1999年の弾劾審議で行った発言のビデオを議場で再生。ビデオでグラム議員は、問題の行動が法律上の犯罪行為でなかったとしても大統領を弾劾することはできると主張している。

ナドラー氏はこのほか、トランプ氏の弁護団の一員のアラン・ダーショウィッツ氏の1998年の発言を収録したビデオも再生。ビデオの中でダーショウィッツ氏は「権力乱用」は弾劾の根拠になるとの見解を示している。

ナドラー氏は「弾劾は犯罪行為に対する処罰ではない」とし、「弾劾は政治システムに対する脅威に対応するために存在しており、対象は政治的な当局者のみで、禁錮刑や罰金を課すのではなく、政治権力を剥奪することで対応される」と指摘。「トランプ大統領の行為は米国第一主義ではない。ドナルド・トランプ第一主義だ」と批判した。

上院民主党のチャック・シューマー院内総務は前日に始まった冒頭陳述について、「力強く」、「正確」で、「破壊的」であると評価。共和党議員に対し改めて証人の招聘のほか、新たな証拠の提出に合意するよう呼び掛けた。

この日の民主党による冒頭陳述は予定される3日間のうち2日目。その後、共和党の反論にも3日間が割り当てられており、25日にも開始される可能性がある。ただトランプ氏の弁護士、ジェイ・セクロー氏は3日間も必要あるかはまだ分からないとし、最短で6時間で終了する可能性があることを示唆した。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

タイ憲法裁、首相の職務停止 軍批判巡る失職請求審理

ワールド

ロシア、ウクライナ東部ルハンスク州全域を支配下に 

ビジネス

仏ルノー、上期112億ドルの特損計上へ 日産株巡り

ワールド

マスク氏企業への補助金削減、DOGEが検討すべき=
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引きずり込まれる
  • 3
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とんでもないモノ」に仰天
  • 4
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 7
    「パイロットとCAが...」暴露動画が示した「機内での…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    顧客の経営課題に寄り添う──「経営のプロ」の視点を…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 7
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 8
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中