FRB政策「良い位置」、原油高でインフレ抑制に懸念も=SF連銀総裁
米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁。カリフォルニア州サンフランシスコの連銀ビルで9日撮影。REUTERS/Carlos Barria
Ann Saphir
[10日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、米経済のファンダメンタルズは堅調であり、労働市場は安定しているとの認識を示した。連邦準備理事会(FRB)の金融政策は「良好な位置」にあり、労働市場を損なうことなくインフレに下押し圧力をかけるのに十分な引き締め水準にあるとした。9日のロイターとのインタビューで語った。
一方、デイリー氏は、イラン戦争による原油ショックにより、インフレをFRBの2%目標に戻すまでの期間が長引き、FRBは金利を当面据え置きにする可能性もあると指摘。「原油ショックが起こる前から、われわれにはやるべき仕事があったが、原油ショックによりその仕事に時間がかかるようになった」とし、今週の米国とイランの停戦合意の発表後、原油価格が下落したことで多少の安堵感はあるものの、「それがどれくらい続くかは誰にもわからない」との考えを示した。
ただ、現時点では、FRBが掲げる物価安定と完全雇用という2つの責務に対するリスクは均衡していると述べた。
その上でデイリー氏は、今後起こり得るシナリオとして、紛争が早期解決し、停戦が延長され、原油・エネルギー価格が低下すれば、「正常化に向けた利下げは選択肢から外れることはない」という見通しを示した。一方、戦争終結後も石油供給の混乱が続き、インフレの高止まりが予想より長引けば、インフレ対応が完了したと確信できるまで「据え置く」可能性もあると言及。利上げの可能性は「利下げや据え置きよりもかなり低い」との見方を示した。
さらに、3月の消費者物価指数(CPI)の伸び加速については「驚きではない」と言及。「インフレ率を2%に戻すことは非常に重要だと考えている」としつつ、「しかし、雇用を犠牲にしてそれを達成するなら、消費者を不当に苦しめることになる」と述べた。
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