AGP、JALに非公開化提案の撤回要請 株主の検討時間確保で

国内の主要10空港で電力供給などを手掛けるエージーピー(AGP)は6月24日、大株主の日本航空が提示した株式併合による非公開化案について撤回を要請したと発表した。写真は同社のロゴ。2020年10月、羽田空港で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
[東京 25日 ロイター] - 国内の主要10空港で電力供給などを手掛けるエージーピー(AGP)は24日、大株主の日本航空が提示した株式併合による非公開化案について撤回を要請したと発表した。豪金融大手マッコーリー・グループ関連ファンドから株式公開買い付け(TOB)提案を受けたことで、26日の株主総会まで株主が十分な検討時間を確保できないとした。一方、JALは25日、同株主提案を撤回する意向はないと発表した。
AGPはマッコーリーのTOBがJALの株主提案と比較して「価格面において株主利益に資する」と説明。マッコーリーのTOB価格1株2015円が、JALが株式併合時に少数株主に支払う価格1550円を大幅に上回っていると指摘した。
TOB案を受けたことで株主はJALの提案に関して判断を下す重要な局面を迎えたとし、十分に検討する時間を持たないまま総会を迎えれば、株主の適切な意思決定機会を奪うことになりかねないと撤回の必要性を訴えた。また、撤回が困難な場合は株主総会当日の継続会開催に賛同するようJALに求めた。JALにはこれまでも協議の場を設けるよう申し入れているが、対話機会はまだないという。