ニュース速報

ビジネス

中国、消費者支援を検討も大規模刺激策の可能性低い=関係筋

2023年02月04日(土)02時05分

中国当局は今年、内需支援を強化する計画だが、消費者への大規模な直接補助金を支給するには至らない可能性が高く、引き続き主に投資に焦点を当てる方向。政策協議に詳しい3人の関係筋が明らかにした。北京で撮影(2023年 ロイター/Tingshu Wang)

[北京 3日 ロイター] - 中国当局は今年、内需支援を強化する計画だが、消費者への大規模な直接補助金を支給するには至らない可能性が高く、引き続き主に投資に焦点を当てる方向。政策協議に詳しい3人の関係筋が明らかにした。

2022年の経済成長が半世紀弱ぶりの低水準に落ち込んだことを背景に政策当局はこの数週間、中国の14億人の消費による力を活用する意向を繰り返し示してきた。

このため、3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で大規模な家計刺激策が発表されるのではないかとの予想が高まっていた。著名な学者らは、消費に使えるクーポン券を計1兆元(1482億8000万ドル)以上支給するといった大規模な需要サイドの対策について公に発言するまでに勢いづけられていた。

しかし、複数の関係者はロイターに対し、中国は雇用と所得を向上させ、最終的に消費者心理を過去最低水準から回復させることを狙って主要産業を支援し、インフラに資金を注ぎ込むという従来型の政策に傾いていると見込んでいると語った。

関係者の1人は「消費を刺激するための選択肢は限られている」とし、「現金支給の可能性は小さい」と指摘した。他の関係者と同様に匿名を条件に語った。

中国国家発展改革委員会はコメント要請にすぐには応じなかった。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

政府、25・26年度の成長率見通し上方修正 政策効

ビジネス

フジHD、株式買い増しはTOBでと旧村上系から通知

ワールド

北京市、住宅購入規制さらに緩和 需要喚起へ

ビジネス

26年度の超長期国債17年ぶり水準に減額、10年債
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これまでで最も希望が持てる」
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 6
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中