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午前の日経平均は4日続落、ハイテク株安が重し

2022年11月30日(水)12時00分

午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比169円68銭安の2万7858円16銭と4日続落した。写真は東証、2020年10月撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 30日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比169円68銭安の2万7858円16銭と4日続落した。前日の米株市場でのハイテク株安を嫌気した値がさのハイテク銘柄の下げが大きく、全体の重しとなった。ただ、米連邦準備理事会(FRB)議長の講演内容を見極めたいとして様子見姿勢も広がり、下げが一段と拡大する動きにはならなかった。

前日の米株市場はまちまちだったが、S&P総合500種とナスダック総合が下落した流れで日本株市場では半導体関連株や値がさ株が軟調だった。日経平均は140円安でスタートした後、一時は前営業日比約220円超安まで下落。その後は売り圧力が強まることはなく、前引けにかけてはもみ合う展開となった。

マーケット参加者は、今晩のパウエルFRB議長の発言に注目している。「利上げ継続を示唆するようなタカ派的な発言が確認された場合、米金利の上昇、米株安となる可能性があり、警戒感が強い」(国内証券・ストラテジスト)という。

米金融政策に加えて、中国の動向も市場の関心を集めている。アイザワ証券の市場情報部情報二課・横山泰史氏は、次の米連邦公開市場委員会(FOMC)は0.5%の利上げの織り込みが進んでいるとした一方で、「中国の動向は現時点では全く読めない」と指摘。同国でのゼロコロナ政策への反発が強まる中、企業活動や物流の停滞が懸念されるという。こうした要因を踏まえ、目先の日経平均は「2万8000円を抜けて上値を追う地合いではなく、レンジ相場が続きそうだ」と横山氏はみている。

TOPIXは0.57%安の1981.59ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆3804億2600万円だった。東証33業種では、海運業、鉄鋼、保険業など7業種が値上がり。精密機器、電気機器、サービス業など26業種は値下がりした。

個別では、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループが軟調に推移した。

エーザイは商いを伴って上昇。米医薬品バイオジェンと共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の臨床試験での死亡例について「レカネマブに起因する死亡ではないと評価した」との見解を示し、手掛かりになった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが551銘柄(30%)、値下がりが1190銘柄(64%)、変わらずが94銘柄(5%)だった。

ロイター
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