ニュース速報

ビジネス

米株はナスダック急落、ハイテク株売りで

2021年05月05日(水)06時32分

5月4日、米国株式市場はナスダック総合が急落した。金利上昇懸念や雇用統計を巡る不透明感を受け、時価総額の大きな成長株を売り、ディフェンシブ銘柄に資金をシフトする動きが広がった。写真は1月28日、ニューヨーク証券取引所前で(2021年 ロイター/Mike Segar)

[4日 ロイター] - 米国株式市場はナスダック総合が急落した。金利上昇懸念や雇用統計を巡る不透明感を受け、時価総額の大きな成長株を売り、ディフェンシブ銘柄に資金をシフトする動きが広がった。

マイクロソフトやアルファベット、アップル、アマゾン・ドットコム、フェイスブックなどバリュエーションの高いハイテク関連株が幅広く売られた。アップルの下げが最も大きく3.54%安。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は1.6%下落した。

米取引所の合算出来高は122億1000万株で、約1カ月ぶりの高水準だった。

チャールズ・シュワブのトレーディング・デリバティブ担当バイスプレジデント、ランディー・フレデリック氏は「調整局面では成長株からディフェンシブ株に資金がシフトしやすい」と述べた。

素材と金融が続伸し、それぞれ1%、0.7%上昇。投資家はシクリカル(景気循環)セクターで資金を循環させているという。

イエレン米財務長官が、バイデン政権の投資計画が実行されるに従い、経済の過熱を防ぐために金利が上昇する必要があるとの考えを表明。金利上昇が成長株のバリュエーションに影響を与えるとの見方を背景にハイテク株売りに拍車がかかった。

OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「米連邦準備理事会(FRB)の政策が間違っているかどうかについて数カ月経たないと分からず、これが一部のトレーダーの不安感につながっている」とした。

個別銘柄では、ドラッグストア・薬剤給付管理(PBM)大手CVSヘルスが4.4%高。第1・四半期利益がアナリスト予想を上回ったほか、2021年見通しを引き上げた。

IT調査会社ガートナーは14.2%高とS&P500構成銘柄で値上がりトップ。第1・四半期決算が市場予想を上回った。

引け後の取引では、米携帯電話サービス大手TモバイルUSが2.6%高。通期の契約件数の純増幅見通しを引き上げた。

S&P総合500種構成銘柄の第1・四半期利益は平均で47.7%増となる見込み。リフィニティブがまとめた増益率見通しは4月上旬時点で24%だった。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.47対1の比率で上回った。ナスダックでも2.60対1で値下がり銘柄数が多かった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 34133.03 +19.80 +0.06 34080.2 34147. 33765.

0 78 68

前営業日終値 34113.23

ナスダック総合 13633.50 -261.62 -1.88 13774.5 13795. 13485.

1 57 59

前営業日終値 13895.12

S&P総合500種 4164.66 -28.00 -0.67 4179.04 4179.0 4128.5

4 9

前営業日終値 4192.66

ダウ輸送株20種 15624.90 +6.30 +0.04

ダウ公共株15種 917.25 -2.53 -0.28

フィラデルフィア半導体 3024.31 -49.07 -1.60

VIX指数 19.48 +1.17 +6.39

S&P一般消費財 1408.74 -17.66 -1.24

S&P素材 534.51 +5.51 +1.04

S&P工業 873.99 +3.59 +0.41

S&P主要消費財 716.19 -3.86 -0.54

S&P金融 609.40 +4.21 +0.70

S&P不動産 264.16 -1.62 -0.61

S&Pエネルギー 382.51 +0.08 +0.02

S&Pヘルスケア 1429.98 +0.55 +0.04

S&P通信サービス 254.16 -2.39 -0.93

S&P情報技術 2401.03 -46.31 -1.89

S&P公益事業 337.69 -1.18 -0.35

NYSE出来高 10.11億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 28735 - 145 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 28720 - 160 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、ガリウムやゲルマニウムの対米輸出禁止措置を停

ワールド

米主要空港で数千便が遅延、欠航増加 政府閉鎖の影響

ビジネス

中国10月PPI下落縮小、CPI上昇に転換 デフレ

ワールド

南アG20サミット、「米政府関係者出席せず」 トラ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 2
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一撃」は、キケの一言から生まれた
  • 3
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった...「ジャンクフードは食べてもよい」
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 9
    「豊尻」施術を無資格で行っていた「お尻レディ」に1…
  • 10
    「爆発の瞬間、炎の中に消えた」...UPS機墜落映像が…
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 8
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 9
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 10
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中