ニュース速報

ビジネス

ドイツ銀、第3四半期は黒字転換 投資銀行部門の見通し引き上げ

2020年10月28日(水)19時35分

10月28日、ドイツ銀行が発表した第3・四半期決算は、株主帰属損益が黒字に転換した。写真はフランクフルトのドイツ銀本店。9月撮影(2020年 ロイター/Ralph Orlowski)

[フランクフルト 28日 ロイター] - ドイツ銀行が28日に発表した第3・四半期決算は、株主帰属損益が黒字に転換した。投資銀行部門の収入見通しも引き上げた。同行は、新型コロナウイルス禍の中、組織再編に取り組んでいる。

第3・四半期の株主帰属利益は1億8200万ユーロ(約2億1500万ドル)。前年同期は9億4200万ユーロの赤字だった。

同行が四半期ベースで黒字となるのは、2019年第1・四半期以来。今回は、投資銀行部門の好調さに一部支えられた。

赤字を予想していたJPモルガンは、決算を「前向きなサプライズ」と評価した。

シティのアナリストは「良い決算」としたものの、同行株の売りは続けるとした。調査リポートで、2021年のドイツ銀行にとって「投資銀行業界を巡る状況が、支援材料になる可能性は低い」と分析した。

<投資銀行部門が好調>

投資銀行部門は収入が43%増加した。債券・為替は47%増収だった。

投資部門が好調に転じたのは市場のボラティリティー拡大を受けた取引増加が背景にある。ドイツ銀行の幹部は、同部門の収入の伸びは今後、落ち着いてくると予想する一方、拡大したシェアは維持されるだろう、としている。

ゼービング最高経営責任者(CEO)は、アナリストとの会合の準備原稿で「投資銀行部門の収入増は、単に市場環境がもたらしたというだけにとどまらない」と指摘した。

ドイツ銀行は、2020年の投資銀行部門の収入について「かなり増加する」との見通しを示した。以前は「増加する」としていた。

バークレイズによると、米銀の投資銀行部門の収入は、第3・四半期は21%増加している。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

豪ANZに罰金1.65億ドル、国債取引巡る不適切処

ビジネス

MUFG、空白地インドに本格進出 ノンバンク大手に

ビジネス

午後3時のドルは156円ちょうど付近、日銀利上げで

ワールド

26年ブラジル大統領選、ルラ氏が右派候補に勝利との
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 7
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 9
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 10
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中