ニュース速報

ビジネス

訂正-アングル:中国企業の米IPO意欲衰えず、上場廃止の恐れでも

2020年08月14日(金)10時03分

米政府は米国会計基準を満たさずに米市場に上場している中国企業を上場廃止にすると警告しているが、中国企業によるニューヨーク証券取引所への新規株式公開(IPO)は後を絶たない。ニューヨーク証券取引所で11日撮影(2020年 ロイター/MIKE SEGAR)

[香港 13日 ロイター] - 米政府は米国会計基準を満たさずに米市場に上場している中国企業を上場廃止にすると警告しているが、中国企業によるニューヨーク証券取引所への新規株式公開(IPO)は後を絶たない。

上場廃止の脅威や米中間の緊張の高まりの中でも、ニューヨーク証取の魅力は高まっており、企業側の上場廃止を巡るリスク管理を容易にしているが、企業やアドバイザー、投資家などによると、金融テクノロジー企業は中国本土や香港よりも米国に上場する方が規制上の負担が軽いと見ている。

メイヤー・ブラウン法律事務所の香港パートナー、ジェイソン・エルダー氏(訂正)は、上場廃止に関する脅威によって「米市場が上場先の有力な選択肢であるとの見方が揺らぐことは当面ない」と述べた。

リフィニティブのデータによると、中国企業が今年に入り米市場へのIPOで調達した資金は52億3000万ドル。前年同期の24億6000万ドルの2倍超となっている。

ソフトバンクグループ<9984.T>や中国の騰訊控股(テンセント)<0700.HK>などが出資する不動産管理会社、KEホールディングスは13日に米市場に新規上場し、21億2000万ドルを調達した。今年に入り米市場に上場した中国企業は18社に上る。

この3日前には、ムニューシン米財務長官が来年末時点で会計基準を満たさない中国などの海外企業は米市場で上場廃止になると述べていた。

KEホールディングスのスタンレー・ペン最高経営責任者(CEO)は13日、ロイターに対し、上場は2年間準備を重ねててきたため、上場廃止の脅威は小さいと語った。

KEホールディングスに続き、中国の電気自動車(EV)メーカー、小鵬汽車が米市場に上場する見込みで、IPOに向け目論見書を提出した。また、関係筋によると、オンライン資産管理会社の陸金所も米上場に向け申請を行ったという。陸金所はコメント要請に応じていない。

2週間前に米市場に上場した中国EVメーカー、理想汽車とKEホールディングスを取得した香港の資産運用会社のファンドマネジャーは、米中間の緊張に関心が向かうことはなく、「不安要素は中国企業のIPOに対する米年金基金の投資禁止や米中間の紛争のみ」とした。

IPOに関与するフィナンシャルアドバイザーは、上場廃止に関する規則がまだ施行されておらず、米国では「共同監査」の可能性があるため、一部の企業が米市場への上場を思いとどまることはないと述べた。

*英文の訂正により、3段落目の「ジェイソン・ブラウン氏を「ジェイソン・エルダー氏」に訂正しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米政権、TSA職員9400人超削減を提案 予算15

ワールド

ゼレンスキー氏、エネインフラ巡る停戦案を堅持 ロシ

ビジネス

米国株式市場=上昇、トランプ氏発言と米・イラン協議

ビジネス

NY外為市場=ドル安定的、円相場160円に接近 中
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 3
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙の2大テーマでAI懸念を払拭できるか
  • 4
    地面にくねくねと伸びる「奇妙な筋」の正体は? 飛行…
  • 5
    トランプ、イランに合意期限「米東部時間6日午前10時…
  • 6
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 7
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 8
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 9
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 10
    スパイス企業の新戦略...エスビー食品が挑む「食のア…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 3
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 4
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 5
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 6
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 7
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 8
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 9
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 10
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの…
  • 6
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中