ニュース速報

ビジネス

アングル:米株は二番底か、トンネルの先に光も

2020年04月06日(月)11時35分

 4月6日、米株式市場では、新型コロナウイルスの感染拡大とその経済的影響により数週間中に直近安値を再び試すとの見方がある一方で、トンネルの向こうにかすかな光が見えるとの指摘も出ている。写真はニューヨークで3月撮影(2020年 ロイター/BRENDAN MCDERMID)

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米株式市場では、新型コロナウイルスの感染拡大とその経済的影響により数週間中に直近安値を再び試すとの見方がある一方で、トンネルの向こうにかすかな光が見えるとの指摘も出ている。

S&P総合500種株価指数<.SPX>は先週末の3日、前日比1.5%安の2488.65となった。3月末頃のザラ場安値からは約13%持ち直しているが、2月半ばに付けた過去最高値に比べると、なお26%安い。

ただ、投資家は幅広い情報を分析し、新型コロナ問題が今後数週間にたどる軌道を予想し始めており、市場が落ち着きを取り戻す兆しも見られる。

アナリストや投資家がここ数日間に示した見通しをまとめた。

◎ブローカーディラー、BTIGのジュリアン・エマニュエル氏の調査ノート(5日)

過去の例が参考になるとすれば、「公衆衛生と経済を巡る悪いニュースがピークに達する4月に、3月の安値を再度試す」ことになる。

実質的に経済活動が再開するのは4月末ではなく5月末になると認識されることなどから、今後数日中に二番底を付ける可能性がある。

株価は「ヘッドラインが最も深刻な内容で希望がほとんどなくなり、感情が高ぶる」時に底入れすることが多い。「その時に備えたい。4月に来ると考えている」

◎金融ニュースレターを発行するエンパイア・ファイナンシャル・リサーチのホイットニー・ティルソン最高経営責任者(CEO)の電子メール(5日)

ニューヨーク市での急激な感染拡大は3月19日ごろにピークを打ち、新規感染は減少し始めたと考えている。

◎ジェフリーズのクリストファー・ウッズ氏の調査ノート(3日)

S&P500種と10年物米国債利回りは少なくとも、もう一度安値を試し、同時にドルが再び上昇するだろう。

これから欧州大陸で悪いニュースが峠を越えるが、同時に英米の感染者数が急増を続けるだろう。「こうしたニュースの流れは目先、投資家を不安にさせるとみられるが、それは無理もない」。ただ、実際にピークを超えればそこそこの相場上昇が見込めるはずだ。

◎モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのマネジングディレクター、アンドリュー・スリモン氏の電子メール(3日)

直近安値を再度試すと予想するが、そこまで下げない可能性もある。

弱気相場は「パニック安」、「安心買い」、「再度安値トライ」という3段階を経るもので、現在は第2段階にある。金融サービスと消費者関連株が特に魅力的だ。

◎コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークのブラッド・マクミラン首席投資責任者の電子メール(3日)

「4月は非常に恐ろしいニュースがあふれ、厳しい月になるだろう。市場がこうしたニュースに反応するのは間違いないため、不安定な相場展開は続き、3月の安値を再度試す可能性がある」

◎トールバッケン・キャピタル・アドバイザーズのマイケル・パーブズ氏のリポート(3日)

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ・インデックス(恐怖指数、VIX)のチャートは、米国で感染者が徐々に増えてロックダウン(封鎖)が延々と続き、米国の医療制度が他国に比べてしっかりしていないというリスクを反映しているようだ。

ロックダウンによる経済への影響は増すばかりだが、実態が明るみに出るのは数カ月先かもしれない。

(Megan Davies記者)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

今年の米成長率3%超の可能性、関税水準7月までに回

ワールド

欧州委員長、ハンガリー次期首相と電話会談 資金拠出

ワールド

中ロ外相、首脳会談やイラン・ウクライナ情勢巡り協議

ビジネス

ウォーシュ次期FRB議長候補、資産1億ドル超 21
MAGAZINE
特集:台湾有事の新シナリオ
特集:台湾有事の新シナリオ
2026年4月21日号(4/14発売)

地域紛争の「大前提」を変えた米・イラン戦争が台湾侵攻の展開に及ぼす影響をシミュレーション

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米軍の海上封鎖に中国が抗議、中国タンカーとの衝突リスク高まる
  • 2
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 3
    高さ330メートルの絶景と恐怖 「世界一高い屋外エレベーター」とは
  • 4
    日本は「イノベーションのやり方」を忘れた...ホンダ…
  • 5
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 6
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 7
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相…
  • 8
    トランプを批判する「アメリカ出身のローマ教皇」レ…
  • 9
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 10
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 5
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 8
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 9
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 10
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 10
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中