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ドル108円後半、クロス円の下落で上値が重い
11月7日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の108円後半。米中通商協議で第1段階の合意の署名が12月にずれ込む可能性があるとのロイター報道を受けたリスク回避地合いのもと、クロス円が下落し、ドル/円の上値を抑えた。写真は2016年11月撮影(2019年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 7日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の108円後半。米中通商協議で第1段階の合意の署名が12月にずれ込む可能性があるとのロイター報道を受けたリスク回避地合いのもと、クロス円が下落し、ドル/円の上値を抑えた。
ドルは仲値通過後に下値を伸ばし108.65円まで下落した。この日はクロス円経由の円買い圧力がドルの上値を抑えた。
ユーロは120.14円まで下落し、10月16日以来の安値を更新。英ポンドは139.47円付近まで下落し10月29日以来の安値をつけた。
市場では、国際通貨基金(IMF)が前日ユーロ圏の今年の成長率見通しを1.2%と、4月の1.3%から下方修正したことが話題を集めた。
「テクニカルにはドル/円の下げ余地は限定的だが、クロス円がまだ下げ止まったとは言えず、クロス円経由の円買い圧力で、ドル/円も108円半ばまで下落する余地がある」(外為アナリスト)という。
一方、ポンド安の背景には、きょう開催される英金融政策会合の結果がハト派的な内容になるとの思惑や、英世論調査会社(ユーガブ)が、12月12日の英総選挙に向けジョンソン首相率いる保守党と労働党の支持率の差が縮小したと報じたことなどがあるという。
複数のトレーダーによると、この日は海外勢のドル売り/円買いが目立ち、「ドル売りというより円買いが先行した」(FX会社)という。
多くの海外ファンドは11月末に決算を迎えるため、11月の外為市場では顧客の解約に伴うポジションの手じまいなどが流入しやすい。
海外市場では、米中の「第1段階」の通商合意の署名が12月にずれ込む可能性があると米政府高官がロイターに明らかにしたことが手掛かりとなって円買いが誘発された。[nL3N27M4G5]
この報道はきょうの円高地合いに一役買ったほか、人民元売りにもつながった。スポット人民元
市場では5日に米国で実施された地方選が話題となった。ケンタッキー州知事選では現職の共和党ベビン知事が民主党のベシア州司法長官に敗北。バージニア州の議会選では25年ぶりに民主党が上下両院の過半数を共和党から奪取した。
ドル/円
午後3時現在 108.75/77 1.1058/62 120.28/32
午前9時現在 108.91/93 1.1068/72 120.55/59
NY午後5時 108.96/99 1.1065/69 120.57/61
(為替マーケットチーム)