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ドル108円後半、ユーロ/円が2カ月半ぶり高値
10月17日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の108円後半。写真は昨年2月に撮影(2019年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)
[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の108円後半。輸入勢によるドル買いなどで強含んだが、109円台に挑戦するエネルギーはなかった。市場の関心が17―18日の欧州連合(EU)首脳会議(サミット)に注がれる中、ユーロ/円は2カ月半ぶり高値をつけた。
午前の取引でドルは実需のフローで一時108.83円まで上昇したが、買い一巡後は伸び悩んだ。「最近の高値109.32円を付けて間もなくドルが急落したことが記憶が新しく、現水準から上値を追う雰囲気にはなりにくい」(外為アナリスト)という。
ドルは8月1日に109.32円をつけたが、同日トランプ米大統領が3000億ドル相当の中国製品に対し10%の追加関税を発動することを表明したことで急落し、2営業日後には106円を割り込んだ。
一方、ユーロ/円は120.55円まで上昇し8月1日以来の高値、ユーロ/ドルは1.1085ドルまで上昇し約1カ月ぶり高値をつけた。
英ポンドは1.27ドル後半で、前日つけた5月半ば以来の高値(1.2869ドル)からは反落したものの、過去数カ月間の高値ゾーンにとどまっている。
欧州通貨高の背景には、英国が合意なき離脱に踏み切る可能性が低下してきたことに加え、ドイツでメルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)が、財政出動への反対姿勢を緩め始めているとの報道もある。
EUでサミットでは、今月末に期限が迫る英国のEU離脱を巡る合意に向けた詰めの調整が焦点。[nL3N2720BQ]
英議会ではアイルランド国境問題での譲歩を巡り懸念が出ており、ジョンソン首相は合意案承認に必要な支持を得るのに苦戦している。英議会の承認が得られなければ、離脱期限を再び延期せざるを得なくなるのはほぼ確実だ。
「このところのポンド高は合意なき離脱回避を織り込んできているだけに、ネガティブなニュースが出れば相当の下方調整(ポンド売り)が予想される」(外国銀)という。
午前の取引では、豪ドルの動きも目立った。9月就業者数は予想ほど増えなかったものの、失業率が5.2%と予想の5.3%を下回ったことで利下げ観測の後退につながった。対円相場は73円前半から後半へ上昇し1週間ぶりの高値をつけた。
ドル/円
午後3時現在 108.74/76 1.1069/73 120.39/43
午前9時現在 108.67/69 1.1072/76 120.33/37
NY午後5時 108.75/79 1.1070/74 120.40/44
(為替マーケットチーム)