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ドル一時110.75円まで下落、2週間ぶり安値

2018年07月23日(月)15時27分

 7月23日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点から円高の111円付近。一時110.75円まで売られ、7月9日以来2週間ぶり安値をつけた。写真は米ドル紙幣と日本円紙幣。昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

[東京 23日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点から円高の111円付近。一時110.75円まで売られ、7月9日以来2週間ぶり安値をつけた。トランプ米大統領のドル高懸念発言や、日銀の政策変更に関する思惑などが手がかりとなっている。

前週末海外市場の流れを引き継ぐ形で、週明け東京市場もドル安/円高が進行。朝方の高値111.50円からじり安となった。

きっかけは20日にトランプ大統領が投稿したツイッター。米国の利上げで「ドルが強くなる」一方で、欧州連合(EU)や中国などが通貨を操作していると批判した。

発言が明らかになると、外為市場では円高が進行した。全面的なドル安に加え、リスク回避の動きが強まったこと、欧州や中国の低金利政策に向かっている米大統領の批判が「日銀にも及ぶ可能性は否定できない」(トレーダー)との見方が強まったことなどが背景だ。

さらに円高の流れを加速させたのは、日銀に関する報道。ロイターは20日夜、日銀が7月の金融政策決定会合で、金融緩和策の持続可能性を高める方策を議論する検討に入ったと伝えた。長期金利目標やETF(上場投資信託)など資産買い入れ手法の柔軟化などが選択肢になるという。

報道を受けて、この日の東京円債市場では10年債利回りが急上昇。一時0.090%と2月2日以来の高水準を付けた。円金利の上昇が円高に拍車をかけた形となった。

日銀はきょう午前10時過ぎ、指定した利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値」オペを通告した。日銀が金利上昇を警戒したとの見方から、ドルはいったん111円台へ切り返したが、その後すぐ反落した。

市場では、7月安値などのテクニカルポイントが集中し、心理的にも節目となりやすい110円を割り込むかが目先の焦点とする声が複数出ている。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 110.98/00 1.1721/25 130.10/14

午前9時現在 111.05/07 1.1739/43 130.37/41

NY午後5時 111.39/43 1.1718/22 130.61/65

(為替マーケットチーム)

ロイター
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