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ドル106円付近、反発するも不安定な米国株が重し
4月3日、午後3時のドル/円はニューヨーク市場午後5時時点に比べ、わずかにドル高/円安の106円付近。ドルは106円付近まで反発したが、依然不安定な米国の株価や保護主義の先鋭化懸念から、しっかりと106円台に乗せることは出来なかった。写真は都内で2013年2月撮影(2018年 ロイター/Shohei Miyano)
[東京 3日 ロイター] - 午後3時のドル/円はニューヨーク市場午後5時時点に比べ、わずかにドル高/円安の106円付近。ドルは106円付近まで反発したが、依然不安定な米国の株価や保護主義の先鋭化懸念から、しっかりと106円台に乗せることは出来なかった。
ドルは早朝105.90円台で推移していたが、日経平均の下げ幅拡大に連れ安となり105.69円まで下落。その後は株価が下げ幅を縮小し、ドルも106.03円まで持ち直した。
朝方は米国株の下落が嫌気されていたが、日経平均がそれほど大きく下げなかったことでやや安心感が出たもようで「前日の米ハイテク株下落は個別要因で、日本株まで下げるのは違うという意識になっているのかもしれない」(国内金融機関)との見方が出ていた。
他方「米中貿易戦争への懸念だけでなく、米株の下げも警戒しなければならなくなった。リスク回避ムードが強まれば、ドルは再び心理的節目の105円を試す展開も十分あり得る」(市場筋)との声もあった。
テクニカル的には、前日割り込んだ20日移動平均線(106.10円近辺)を上抜けできるかどうか注目されたが、東京時間の日中にはできなかった。
米ホワイトハウスは2日、日米首脳が17─18日にトランプ大統領所有の米フロリダ州のリゾート「マールアラーゴ」で会談することを明らかにした。北朝鮮問題や「相互的な貿易、および投資を巡る関係」が議題として取り上げられる予定だ。
市場では「不支持率が50%に高止まる安倍首相は、外交で点数稼ぎをして窮地を乗り切るつもりだろうが、米国は日本の足元をみており、防衛費の追加や日本が拒否する2国間のFTAをねじ込んでくる可能性がある」(国内エコノミスト)との声が聞かれた。
特に農産物に関しては、遺伝子組み換え大豆やそれらを生育するための除草剤の購入など、セットで要求してくるリスクがあり、「日本に全くメリットがないどころか、危険なディールを飲まされる可能性すらある」(同)という。
米政府は鉄鋼とアルミニウムに対する輸入制限措置から日本を除外していない。また、米韓自由貿易協定で協議中の「為替条項」が日本にも適用されるリスクもあり、円売りのモメンタムが強まりにくい。
ドル/円
午後3時現在 105.98/00 1.2306/10 130.43/47
午前9時現在 105.78/80 1.2291/95 130.04/08
NY午後5時 105.88/91 1.2300/04 130.24/28
(為替マーケットチーム)





