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財務省、特会借入金の入札下限金利をゼロ%に引き下げへ=関係筋

8月15日、関係筋によると、財務省は特別会計の借入金入札の下限金利をゼロ%に引き下げる方向で調整に入った。大手行など投資家に対してヒアリングを開始しており、早ければ10─11月の入札から適用する。2011年8月撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 15日 ロイター] - 関係筋によると、財務省は特別会計の借入金入札の下限金利をゼロ%に引き下げる方向で調整に入った。大手行など投資家に対してヒアリングを開始しており、早ければ10─11月の入札から適用する。
財務省は、国債などの市場取引が軒並みマイナス金利となる中、大手行などに対し、特別会計向けの貸し出しについて、マイナス金利で実行する意思の有無や、影響などをヒアリングしていた。
これに対して大手行はいずれもマイナスでの貸し出しは困難と伝えており、現段階でマイナス金利での貸出需要はないと判断したとみられる。
入札金利は現在、0.001%が下限に設定されており、落札金利は下限に張り付いた状況が続いている。
今回の措置では下限金利をゼロ%に引き下げるが、今後、日銀がマイナス金利幅を拡大するなど金融市場環境に変化が生じ、マイナス金利での貸出需要が見込める場合は、下限をマイナスに引き下げる可能性もある。
特別会計の借り入れは現在、交付税および譲与税配付金特別会計(交付税特会)やエネルギー対策特別会計など3つの特会で定期的に入札が行われている。
最も規模の大きい交付税特会の入札は期間6カ月の借り入れが月3回程度行われ、1回当たり1兆0500億円程度が落札されている。
(伊藤純夫 編集:田巻一彦)