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NY市場サマリー(25日)

2015年08月26日(水)07時13分

[25日 ロイター] - <為替> ドルは主要通貨に対して反発した。中国人民銀行(中銀)の追加緩和策を受けて買い戻された。

中国人民銀行は政策金利の0.25%、預金準備率の0.50%引き下げを決定。欧米株が急反発し原油価格も上昇した。

BNPパリバ(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「中国人民銀行の緩和策に対する市場の反応は前向きだった。リスク選好のセンチメントが強まり、円やユーロに対するドル上昇の支えになっている」と述べた。

みずほコーポレート・バンク(ニューヨーク)の外為ストラテジストも「市場は、中国当局が追加の景気刺激策を打ち出すことで市場の動揺を静めると、より確信を持った」との認識を示した。

<債券> 国債価格が下落。中国が利下げを発表したことを受け投資家懸念が後退、米国債を含む安全資産に売りが出た。指標10年債は一時2.136%まで上昇したが、米株式相場が終盤の取引でマイナス圏に落ち込んだことで、上げ幅を縮小した。

中国人民銀行(中央銀行)はこの日、主要政策金利と銀行の預金準備率を引き下げると発表。景気が減速し、国内株式市場の急落で世界の金融市場が混乱に陥ったことを受け、金融緩和による支援策を打ち出した。

世界的な金融市場が前日に大幅な売りにさらされたことで、米連邦準備理事会(FRB)は9月の利上げを見送るのではないかとの観測も出ていたが、この日に発表された米住宅関連の指標のほか消費者信頼感指数が良好だったことで、FRBは年内に利上げに踏み切るとの観測が台頭した。

260億 ドルの2年債入札はやや軟調となり、応札倍率は3.16倍と、前年10月以来の低水準となった。

<株式> 続落。相場は序盤に急反発し、ほぼ終日堅調に推移した。ただ、中国経済をめぐる懸念が根強く、終盤にかけて失速し、結局は下げに転じてこの日の取引を終えた。

劇的な相場展開となり、主要指標は大引け直前まで3%近く上げていたが、取引終了間際の数分間に急速に下げに転じた。

S&P主要10業種すべてが値下がりし、S&P公益株指数<.SPLRCU>が3.2%下落して全体の下げを主導した。

経済指標では、8月の米消費者信頼感指数が7カ月ぶりの高水準となった。また、7月の新築1戸建て住宅販売戸数は増加し、米FRBが年内に利上げできるだけの景気の底堅さを示す新たな材料となった。

<金先物> 続落。中国の追加金融緩和や堅調な米経済指標を受けて過度のリスク回避姿勢が後退したことから、安全資産とされる金は売られた。米消費者信頼感指数が前月から大幅に上昇し、市場予想を上回ったことも圧迫材料。

<米原油先物> 反発。投資家の過度なリスク回避姿勢が後退したことなどから買い戻された。前日の大幅下落を受けた安値拾いの買いやショートカバーの買いが入ったことも相場を支えた。ただ、中国の景気先行き不安や世界的な供給過剰懸念は依然根強く、上値は抑えられている。

ロイター
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