ニュース速報

日経平均は反発、前週大幅安の反動で買い戻し 上値追いは慎重 

2019年03月11日(月)15時30分

[東京 11日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は5日ぶり反発。8日に大幅安となった反動で買い戻しが先行した。世界景気の減速懸念が根強く、一時は下げに転じ2万1000円を割り込む場面もあったが、上海株の上昇が支えとなり、プラス圏に切り返した。後場は高値圏で一進一退となった。今晩発表の米小売売上高を見極めたい向きが多いことや、ブレグジット(英国の欧州連合離脱)を巡る不透明感も上値追いを慎重にさせた。

8日に発表された米雇用統計も低調で、世界経済を巡る懸念が強まっている。英国議会は12日にメイ首相が示す欧州連合(EU)離脱修正案に関する採決を行うが、先行きは不透明。市場からは強気になれる材料が少ないとの声が出ていた。

TOPIXも5日ぶり反発。セクター別では、電気・ガス、パルプ・紙、不動産などが値上がり率上位に入った半面、海運、鉱業、精密機器などが値下がりした。「米中首脳会談が4月にずれ込む可能性が一部で報じられ、通商合意の期待感が後退している。内需・ディフェンシブ系がしっかりだった一方、商品市況の影響を受ける外需関連や景気敏感系が弱い」(内藤証券の投資調査部長、田部井美彦氏)との声が出ていた。

個別銘柄ではオムロン<6645.T>がストップ高比例配分。日本経済新聞社が8日、日経平均を構成する225銘柄に同社を採用すると発表。指数連動型ファンドなどの資金流入に期待する動きとなった。候補として一部で名前が挙がっていた村田製作所<6981.T>、ルネサスエレクトロニクス<6723.T>、シャープ<6753.T>は売られた。

日立製作所<6501.T>は反発した。子会社の化学メーカー、日立化成を売却する方向で検討に入ったと一部で報道され、材料視された。共同通信などが8日報じた。共同によると、日立は約51%の保有株全てを手放すとみられ、売却額は3000億円を超える可能性があるという。これに絡んで日立化成<4217.T>はストップ高比例配分となった。売却価格の高まりへの思惑から買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり1335銘柄に対し、値下がりが730銘柄、変わらずが69銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21125.09 +99.53

寄り付き    21062.75

安値/高値   20938─21145.94

TOPIX<.TOPX>

終値       1581.44 +9.00

寄り付き     1574.31

安値/高値    1570.58─1582.72

東証出来高(万株) 104596

東証売買代金(億円) 18418.58

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

エアバス、A320系6000機のソフト改修指示 航

ワールド

米国務長官、NATO会議欠席か ウ和平交渉重大局面

ビジネス

NY外為市場=ドル、週間で7月以来最大下落 利下げ

ワールド

ウ大統領府長官の辞任、深刻な政治危機を反映=クレム
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場の全貌を米企業が「宇宙から」明らかに
  • 4
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 5
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 6
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 7
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 8
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 9
    エプスタイン事件をどうしても隠蔽したいトランプを…
  • 10
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中